🐯PIeSe merry me
🐑「わたしは桜哉はいい子を選んだと思っていますよ
お見合い相手の優梨愛さんだったらあそこまでは出来ないと思うわ、カーディガンは伸びてしまっただろうし私に気を遣いながらはこんでくれたし」

「・・・ウムム」

「兎に角見守りましょう
桜哉が振られているんですから、お金目当てってことは無いでしょう」

「ナ、ナニィ桜哉が振られたー‼️💢桜哉を振るとは・・・生意気な娘ぞ」

「ホホホそうですね
今まで聞いた事無い話でしたワ
でも私は気に入りましたよ!
ハッキリ物をいうし
ここまで私を運ぶ力持ちだし
面白いし、桜哉の嫁はあの子‼」

そう言い出したら聞かない雪乃、おしとやかでおっとりしていて間違わない人を見る目を持つ、一大もそれは分かっている


「しかしだな雪乃、結婚は家も関係してくる、あんなに自分勝手に生きている娘に加納家の嫁がつとまるか?」

お前は伸び伸び育ったあの子に
血迷っているだけだ

「私が教えます!
一から百まで」
と引き下がらない
一大は仕方なく

「あの娘の意見を聞いてみて決めよう
コッチだけだと話が進まんぞ!」
と打開作をとる。
雪乃は何やらホッとした顔を綻ばせた
一大が雪乃に惚れ込んだ笑顔だった。


秋も目を出した11月半ば庭の紅葉も艶やかになるそんなある日
茉莉花は田中に呼びされた

「えーダリイ何処行くんです?」

車には田中の婚約者瑞希も乗って茉莉花のアパートまで迎えに来た
田中からは高い冷蔵庫をもらったってこともあって渋々着いてきた

「私達もいるからいつものように天真爛漫な茉莉花ちゃんでいいからね、私がついてるから安心して」
と瑞希はポンポンと頭を撫でた
「は?そんな気を使う場所?やだぁ」


連れていかれた場所は小高い丘の上を車は登る
桜の木は色をつけて春はピンクな並木道だろうが今は黄色や赤で賑わいをみせている、スズメのチュンチュンと可愛らしい声が聞こえてくる。

春とは又違った様子で華やかだった少し車が走れば平たい駐車場が見えてきた
高級車がズラリとならんだ車庫も目に入った
車の上にも紅葉した葉が散らばって秋満載に見えた

大きな門が両側から開く目の前には日本庭園に沿うように
豪邸がかまえている

「ヒッどこですかー」
と独り言、茉莉花は自分とは不慣れな場所に気づいて少し落ち着かない

ピンクの着物を着て黒い腰からのエプロンをした見た目、中居さんのような40から60くらいのビシッとした女性が10人ほど
出迎えてきた

それを分けるように前から
スタスタと歩いてくる見事な睨みを効かせた女性が品良く腰をおり
「おまちいたしておりました
旦那様と大奥様がお待ちでございます
ご案内致します」


「ど、どうもご丁寧に<(_ _)>」
茉莉花も深々と頭をさげる

いつの間にか田中さんも瑞希さんも茉莉花の後ろに並んでいた

「うっえヤバ私が先頭なんで?」
振り返ると
「大事なお客様なので」

と2人はどうぞどうぞと手をたてに小さく振る
約束通りSPの如くピッタリと茉莉花についてくる二人。

中廊下を通り座敷へと案内される
「いらっしゃいました」
襖を開けると上座に爺さん
の横にはあの日のお祖母様
頑固ジジイは腕を組みムッツリとした表情で茉莉花を見てきた所作の良い家政婦さんがお茶をいれてくれた

「ありがとうございます」
茉莉花は家政婦さんにもペコリと頭をさげる。
上等なお茶だと香りが違う中、一大が値踏みするように茉莉花を見る
赤いTシャツの上に茶色いボコボコ編み目のカデイガン下は当たり前のように膝がほころびたオシャレなジーンズ

しかし戦時中は当たり前でも一大は厳つい目を皿のようにして
茉莉花を見ている

居心地悪さをヒシヒシと覚えながら又ズーズーッとお茶を飲む
お茶のおともに
ダンゴもあったら🍡🍡なんて考える
片眉を上げながら一大が口を開く

「茉莉花さんとか言ったな
君の父上はなんの仕事をされておるか?」


「はい
父上?、いや父はトラックを運転して生活をたてています、ついでに母は、時給980円のパートです」

「ふむ嘘は無いようじゃな」

「嘘つくほど父も母も恥ずかしい仕事ではありません
もちろん妹が3人いますし
裕福ではありません」

「まあ、4人も育てられたの?すごいわ」
雪乃は一人っ子だった為感動していた

「お母様にもお会いしたいワ」

と両手を合わせ口元でホホホとわらう
柔らかなその仕草は茉莉花の警戒心を解いて行った。

「株とか資産はどうじゃ少しはあるのか?
土地でもいいぞ」

「資産?ありません‼ZERO
爺ちゃんは農家ですから土地は結構ありますよ山の中ですから二束三文らしいですが
父親も爺ちゃんも資産も金になる物は無いけど四人の娘が何にも変えられない宝物だと常々もうしております。
ああ、ついでに借金もありません生活はクック、クックですが

父も母も踏ん張ってかせいでいます
教訓は
1円を笑うものは1円に泣く
デス

借金は母がきらうので
ありません。

って何なんですか私何で呼ばれたのですか?株なら買いません、銭がないですし
資産とよべるものはな自慢していい程無いです」

ニコニコ聞いていた雪乃が応える


「あ、そうね
失礼しました、じつはね
桜哉の事で
あなたは桜哉の事・・・
どう思ってるか聞きたくて」と雪乃

じい様はまた厳つい顔をして胡座をかいて腕を組み目をギラつかせて見てくる

「娘💢正直に言おう
ワシは反対しておる
アイツは外孫とは言え
桜佑と桜哉にはワシの資産は平等に分けてやろうとおもうとる
で、それ相応の躾のされた嫁をもらうつもりじゃ」

「あ、あなた」
雪乃は焦りながら一大の背中をつつく

「いやゴホン、コレはワシの気持ちで雪乃は
お前さんを気に入って
お前さんが良いと言っておる
ワシは反対
雪乃は賛成
でお前さんはどうじゃ?」


「勿論大反対です」
👀👀エッ二人は即答する茉莉花にびっくり

「おまえ、社長だぞ加納の事をしらんのか?
海外にも資産もある
会社もある
なんでも思いのままじやぞ
裕福に暮らせるんじゃぞ」

「お爺さま
死んだら持っていけませんよ
そんなんじゃ資産に未練が残り成仏できないですよ」

「うッ」
と一大はつまる、もうとうに90はすぎている
それなりに終活は、いやいや
まだまだ死なん死ぬつもりもない‼
「プッ」
雪乃が口を押さえ笑いそうになる。

「まだ死なん、勝手に殺すな‼まだまだやる事は山積みじゃ」

茉莉花は大きなくちをあけてファァァ

「はぁ〜そんなくだらない話ならもう帰っていいですかぁー
足が痺れて」
茉莉花はゆっくりとジンジンと痺れる足を延ばしてグーチョキパー

雪乃はそれをみてなんて起用なんだろうと正座したまま自分で‪👊✌✋をしてみる足の指は中々動かない必死こいてコテンと転がってしまう

それを見た茉莉花が一目散に駆け寄る
チラリと見た一大の足指も✋になっているように見えた

軽く咳づく一大を見て
茉莉花は言う

「ヤレヤレ慣れない事はするもんじゃありませんねー
育ちが悪いので加納の家は無理でーす
躾の良いお嬢様をお迎えください」

「まあ、オホホまってちょうだい
今日はね、板さんがお寿司を握ってくれるのよ
食べていきなさい!」

「え?回転寿司?いきますーか
今から〜!ヤッタ」

「アラ、ごめんなさい、うちの外国人のお客様用のキッチンでね回転寿司じゃないのよ
気が利かなくて、回転寿司は今度でいいかしらもう板さんが用意してるとおもうのよ」


「はぁあーマジっすかー
凄いんですね、家で握り寿司ー」

「お約束ですもの
それにあの時のお礼もかねて、ね、アナタ」


「うむムググ」
イマイチ気に入ら無いのか一大は口をつぐむ





「悠里様がお見えです」
の声と同時にドタドタと足音がしてバーンと開く障子

「ジージ ジージ」
3、4歳くらいの男の子と5歳くらいの男の子が入ってきた

ジジイじゃなくてジージの顔がクシャリとかわる

「おー来た
か来たか」
当然の様にジジイの膝の上に2人の孫はこしかけた

の後偉い綺麗なお姉さんが入ってきた
「お爺様又やらかしてるんですか?私の時もこのお部屋でしたね、思いだします」


「うっ、そうじゃったかぁ?
もう忘れてしもうたワ」
一大はきまずそうに目をキョロキョロ

「私も洗礼をうけたのよ」

「ゆ、悠里それは昔の話じゃぁ」

「ジージ洗礼ってなあにぃ」


悠里がこたえる
「加納の家に入る為の
決まりみたいな事よ」

孫2人はバッと茉莉花を見る

「お姉ちゃん、僕たちの家族になるのーヤッター」
2人は勢い良く立ち上がり勢い余ってジジイの足をふんづけた
イタッ
そして茉莉花に飛び付いた
「お姉ちゃんもお寿司一緒にたべるのーぉ僕お姉ちゃんの
隣がいい」

「ぼくも」

どうやら雪乃が気を利かせて呼んだのだろう
一大の厳つい雰囲気を壊すのは大事な大事な曾孫しかいない


「奥様ご用意できました
お部屋へどうぞ」

それを聞いた曾孫二人が先頭にドタバタドタバタと走り出したドタドタスーイスーイ
磨かれた廊下をくつしたですべる
躾がなっていないのは曾孫も同じ
なんせジジイの曾孫なんだからそんなもんがと茉莉花は思った。

「いただきます、パン
パン」
可愛い声が号令をかける
「いただきます」
茉莉花も手をあわせる

12畳ある部屋に7人
向かいあわせに座る
料亭のような作りの和風な作りに板さん自慢の寿司やお造り、茶碗蒸しなどが並ぶ
ヨダレが噴射しそうなご馳走を前にする。

「お姉ちゃん何が好き?」
子供は聞きたいとこを突いてくる

「ウニ、いくら、カニ、タコ
ぜーんぶ好きよ」

「いっぱい好きなのあるね
じゃあ桜哉おじちゃんの事はぁ」

「え?」
その場はシーンと静まりかえる

「・・・ま、まあね」

曾孫は振り返り母親に聞く
「ふーん、ママまあねって
すきなの嫌いなの?」

ブッ( ゚∀゚)・∵.
悠里は真っ直ぐな疑問に答えられない

「サッサと寿司食って帰ってくれ」
と大声をはりあげたのは加納一大だった

「雪乃との約束じゃから
家に呼んだんじゃあ」

そんな事言われたら美味しそうに並んだ寿司と船作りを見ても食欲が湧かない
箸をつける気もしない、お茶を1口すすって
茉莉花はスッと席を立っ
家でネコまんまの方がマシ

「今日はお招きありがとうございました
ご馳走様でした。
これで失礼します。」
深々と頭を下げると足のおやゆびで襖をパシーンと開けまた器用にパシーンとしめる。

「ううわぁーすげ」
一大をはじめ皆唖然

「お育ちはご覧の通りわるうござんす」
茉莉花は全員をみてニャリ

今迄見た事のない所作に曾孫は目を輝かせた
歓声を上げたのは曾孫達だった

さっそく真似してみる
「えーいえーい」
中々上手くいかない
茉莉花は足の親指をクイクイ動かし
「コレで隙間を作って
サッカーでボールを蹴る感じでヤレ」
茉莉花は要領をおしえるがお育ちのいい曾孫は中々上手くいかない
小さな足は靴下を脱いでぴょんぴょんと可愛らしく動く



びっくりしたのは家政婦さん達とそこに居た全員
「オホホお育ちが良くないので」
茉莉花はそう言いながらズンズンと長い廊下をガニ股で歩きだした
「おねーちゃん何で、かえるのーこれ出来るようになりーい
もっとおしえてー」

曾孫は茉莉花の背中に声をなげる。
茉莉花は振り向かず手を挙げバイバイと左右にふる。
「ママ僕もお育ちが悪くなればできる?」

「あのね、それはしちゃダメなの」

「なんで?」

「これは、怒ってるってアピールだからよ」

「え”ーお姉ちゃん怒ってたのーなんでなんで」
何で何で❓攻撃に悠里は頭をかかえる



「私以上にやりますねー」
悠里は初めてココに足を踏み入れ一大に罵倒された日々を思いだしていた

ぷぷぷ
「本当にね、あの時も大変だったわ」
と雪乃も笑う。
(ライオンの許婚より)

一大はプイッと席を立って
自部屋へと戻る

「家政婦さん達
こちらへいらっしゃい
皆で頂きましょう」
雪乃の声かけで
丁度おひるとあって全員が集まった
加納家当主ぬきの昼食会となり
賑やかにすすんだ
茉莉花の話は皆突っ込んで知りたいが口に出来なかった

「元気のいい
お嬢様でしたね」
雪乃のお付の家政婦紗栄子が小声で言う

< 31 / 37 >

この作品をシェア

pagetop