🐯PIeSe merry me
🐑「おいおい偉い賑やかだなぁ」
縁側から聞こえる笑い声に桜哉は足を止める
「旦那様の戦友の
伊那様がお見えなんですよ、新米をお持ちくださいましてね、」
家政婦長の紗栄子さんが桜哉を見て話しかさけてきた
「ああ、爺さんの数少ない友達、戦争に行った わいいが終戦が近かかったて話の?」
桜哉は話には聞いていた
「ええ、そうでございます態々軽トラでお越しくださいましてね」
「ふうーん」
「それより桜哉さま
優梨愛さんとは順調でございますか?」
「順調でありなかったりかなハハハ」
「みんな楽しみにしております
桜哉様のお子様を待ち望んでおりますよ
旦那様はとくに」
紗栄子さんはニッコリと微笑み桜哉を見た
紗栄子さんは小さい頃から知っている
俺の面倒もよく見てくれた優しい人の反面厳しくてビシッと締めた帯びが人間性を表している
曲がったことは許せんタイプ
ん”ん”ん”と俺は咳払いでごまかす。
そんな家政婦長のサエコさんの結婚決めろ的な圧に
桜哉はバッが悪そうにそそくさと立ち去ろうとして・・・ん?
見たようなオンボロ軽トラが目に入った。
「え?あんなボロボロな軽トラ流行りか?
茉莉花の軽トラみたいじゃんコワ
あれってあの爺さんの軽トラ?」
「そうでございますよ」
祖父母の部屋の前の縁側から
賑やかな笑いが聞こえるボーッと見ていると
「ご挨拶されますか?」
サエコさんは機転を利かすように言う
「爺さんが笑うなんてよっぽど仲いいんだな、」
「ええ伊那様も同じくらい頑固ですよ旦那様が二人いらっしゃるようで皆ピリピリします
桜哉様がいらっしゃれば喜ばれますよ」
「いやいやあんな頑固爺さんは爺さんだけでお腹いっぱいだよ」
「何話してんだろう」
桜哉はニョキッと顔をだし縁側の爺さん達に興味津々
「桜哉様の縁談でございましょう
伊那様のお孫さんも縁談がほぼ決まりみたいなお話をお互いにされていましたよ」
「え?俺は決まってないよ!変なこと言わないで欲しい。」
「あちらのお嬢様はお決まりなんでしょう
伊那様はご機嫌でいらっしゃいますし・・・」
「え?孫ってお嬢様なんか?男じゃなくて?まさか」
桜哉の脳裏に浮かんだのは茉莉花だった
「はい確かお名前は
マリンさんだったでしょうか?いやマリヤさん?まりえさん?あ‼まりえさんまりえさんです。」
「まりえ?じゃあ、あの軽トラは似てるだけか!」
桜哉は何故か安心する。
「結婚式には招待するから雪乃さんも一大も是非来てくれよ」
「もちろんじゃ
大輔の孫はワシらの孫娘と同じじゃからな
綺麗になったろうや」
「ウチの桜哉はなかなか決めれんでのう
なんぎなもんじゃ」
「男はゆっくり決めたらいいが女は子供産まなきゃならんし早いに越したことはないワハハ」
と豪快に笑うジジイふたり
「孫娘は幾つかな」
「25いや26だったかのぉそのくらいじゃ」
「まあ丁度いい年齢ですわね」
雪乃が微笑みながら口をはさむ
「そう。わしも早く曾孫の顔が見たいんだ
一大には2人いたなぁ
いいなぁと羨ましがる
伊那のじいさん
うちは女系家族で娘しかおらんのじゃ」
と伊那の爺さんは泣き真似をする
「丸々とした曾孫を抱くのが夢じゃ
五月になったら鯉のぼりを畑にたてるんじゃ
どこにもないようなデカイヤツ」
一大はニコニコしながら「そうかそうかウチの悠里の腹には今3人目がおるんじゃ
今度は女の子がいいのう
ああ、本家の桜佑には良き伴侶がいるが
外孫の桜哉ははっきりしないなぁ、困っとる
変なじゃじゃ馬は連れて来るし、あんな娘ゴメンじゃわい」
そこで雪乃はまた口を挟む
「あら、とっても可愛らしいし
思いやりもありますよ、凄くいい子だワ」
「おまえは
人を見る目がないんじゃ、お嬢様育ちだからなぁ」
「まあ、」
プイと雪乃はそっぽを向く
「おいおい夫婦喧嘩はワシが帰ったあとでやりなよ」
伊那大輔は薄くなりかけた頭をなでるヤレヤレ
「晩飯食ってけ」
一大は大輔の肩をポンポンと親しげに叩きながら誘いをかける
「いやココから1時間半もかかるし明るいうちに帰る、孫娘がカレー作って待ってるしな、またな一大」
「そうか残念じゃ
今度、祝い持ってお前ん家にいくからな」
「おう、タイを釣り上げて待ってるぞ」
「いやまてまて釣りならワシも行きたい」
「そうか、分かった分かった、朝5時から行くから間に合う様に来い」
「おう、日にちが分かったら連絡しろよ」
大輔は一大にそう告げるとドッコイショと腰をあげ軽トラに向かって歩きだした
一大も雪乃もそんな大輔に手を振って送っていた。
ブルンブルンバンバンバウー
とエンジンを吹かせ激しく車は動き出す
「にてるなーあのエンジンのふかし方」
桜哉は茉莉花の軽トはラを思い出す
「ジジイ同士の友情か‼
ってか、アレ?漁師?農家は?今流行りの二刀流か?」
そばに居た紗栄子は
「器用な方だから
なんでもやられるんでしょうね
お孫さんもきっと器用な方でしょう」
「へぇー良く分かるね」
「それは、伊那様を見ていて分かります
誠実ですもの、お若かったら私がお付き合いしたいくらいです
流石に90こえられてるから無理ですけどホホホ」
と紗栄子は笑う
紗栄子も60越えて独身、縁談はそれなりにあったらしいが
なかなかいい人と会わなかったらしい。
「自由に生きたい」
それは彼女の生き方なのだろう気持ちはよくわかる‼️
その年の9月はアッとゆうまにすぎて10月も下旬に差し掛かり
「おじいちゃん、柿の収穫上手く行ってる?」
「おお茉莉花か
今最盛期じゃよ」
「有給取れたから手伝いにいくね
白菜や人参大根育ってる?」
「おおう野菜は順調じゃよ」
「妹達は受験勉強と塾やら習い事でいけないみたい」
「無理しないでいいぞ、茉莉花も休みたいだろ」
「私が行きたいの」
「そうか、助かるが悪いのう」
「大丈夫大丈夫、じゃ金曜日から行くね」
茉莉花はそう言って電話を切った
桜哉の事は忘れかけていた、お互い合わないつもりでいたから自然消滅したとばかり茉莉花は思っていた。
9月10月そして迎えた11月
それは肌寒い金曜日
早朝五時
朝三時から爺さんに起こされ伊那の爺さんの自宅へ向かう
暗い裸電球の街灯もポチポチと離れて光る
「へ?こんな山奥に
家なんかあるんかー」
と不安が過ぎるが爺さんは腕を組みながら
頭を揺らしイビキをかいている
「まあ、ナビ入れたから大丈夫か‼」と右へ左へ言うナビに従い運転する
すると錆れた店じまいで閉まっているが、ガソリンスタンドがあったであろう場所にあの軽トラが止まっていた
俺は車から出て大きく手を振る老人に見覚えしか無かった
車を回し老人の立つ場所へ車を回す
「おはようございます
一大の孫の桜哉です。」
未だ世が明けない山間の空気はピンとはり
肌寒さを感じる、白く箒がかった雑草やススキは束のようになりカサカサと音をたてる
「おお君が一大の孫か‼」
「はい、」
そう返事をすると車に戻り助手席でウトウトする祖父に声をかけた
「爺さんおきて、」
と俺は一大を起こす
細い目が少し開いて爺さんは欠伸をする
と助手席側の方へ回り込んだ伊那のじいさんが
「何時まで寝とるんじゃ、一大」
伊那の爺さんがドアを開けて肩をたたく
また野太い声に跳ねあがる。
「おおー꜆꜄꜆
大輔早いのう」
目がバチッと大きく開き爺さんはハッキリと目を覚ます
「アレ?まだお前ん家は先のはず?」
周りを見ても🌳や草ばかりで家がない
「いゃあ家で待つよりこの道が、海迄行く分かれ道だから待ってたんじゃ」
ねじり鉢巻に青いジャンバー茶色いズボンに長靴
なんか合わせたような2人のルックス
ジジイ2人は慣れた様子で通販で買った魚入れケースを軽トラの後ろに釣竿と一緒に積んだ
パンパンと手をはたくと
「さあー行くかー
桜哉は帰っていいぞーここから更に1時間
の道のりだー」
と楽しそうに声を上げる
「一大居眠りは許さんぞ」
目をきつくして伊那の爺さんが一大を見た後ワハハと笑う
「今起きたし寝るか‼」
と一大も大輔をみながら睨む
ワハハと笑い声をあげた後と2人はバタンバタンと音を立て軽トラに乗り込んだ
「いやいや嘘でしょ
こんな夜中に爺さんふたりをほっとけるわけないじゃんか90すぎてんだぞジジイら」
やれやれ自由奔放な2人に呆れてしまう。
仕方なく桜哉も荒々しい運転の軽トラの後を着いて海へと向かう
30分も走るとだんだん空も白んできた
空が黄金の光を放つ
頃
更に進むと海風に乗って海独特のワカメににた匂いがしてきた
更に道は開け海が視界に広がってきてウミネコの声がざわめきたてる。
漁船が何台も連なって清々しい朝を迎えた
爺さんは漁船に知り合いがいて久しぶり、なんだかんだと話しこんでいた。
俺もジャンバーを羽織り爺さん達と
合流した
「ヤッパきたかー」
とジジイ二人は俺を見て笑い出す
「お前も釣りに興味
あったんだなぁ」
「男なら鯛の二三びき釣れないでどうする」
人の気も知らないで、なんて勝手な事を言うジジイsだ
俺は心配で着いてきただけなのに別に感謝してもらいたい訳じゃないが・・・魚を釣りたい分けでも無い
桜哉は諦め顔でジジイ2人を見つめる
「ほんと、本能のまま生きてるな」
子供のようにはしゃぐ2人を見て呆れるばかり
釣り場に着くと船から降りて、二人は手馴れた様子で餌を付け釣竿を投げる
俺も一緒に釣竿を投げ初めての釣りを楽しんだ
鯛の他に色々な魚が上がってきた、箱にはイカ、黒鯛ガラカブ知らない魚も上がっている。
素人の俺も奮闘しながらも黒鯛を釣り上げた
俺の腕がいい訳でもない
なんせジジイ達の長年の友人、プロの漁師さんが指導してくれてるのだから釣れない方が不思議だ‼
「桜哉、優梨愛に黒鯛の1匹でも持ってけ」
爺さんはご機嫌な様子で叫ぶ
「そりゃあいい
彼女に男気見せるチャンスだな、惚れなおされるぞニャニャ」
伊那の爺さんも意味ありげに笑う。
「チッ、んな仲じゃねーよ」
俺はすかさず叫び返す
ワッハッハーと二人は俺が恥ずかしがってると思ったのかまたまた大笑い
「チッ」
勘違いもいいとこだよ
「お前んとこの孫娘はどうだ、まゆか?まなかだっケ?」
「茉莉花だよ
ま、り、か、」
🤔.。oO茉莉花、茉莉花ってあの茉莉花?
俺は軽トラを思い出し茉莉花を思い出した。
「え?茉莉花どっかで聞いた名前だな」
一大は記憶のなかを探してる様子
「ワシがつけた名前だ、マリの様に世間を丸く行きながらも花をもてという気持ちをこめてな、お陰でいい娘に育ったワイ、器量もよくて村の若いものから も街の男からモテモテじゃあ」
実は茉莉花の父親と大輔は同じ名前をえらんでいた
2人とも自分が付けたと思い込んでいる
早とちりの似た者親子
で良く似ている
「ほぉー会ってみたいのう」
一大も大輔の孫娘に興味津々
空を見るとウミネコがミャアミャアと沢山騒いでいた
それからは釣り所ではなく早く確かめたい気持ちで焦りまくるウミネコは俺の気持ちの現れのようだった
落ち着きもなく忙しない
然し船で来ているから
爺さん達が帰ると言わないと帰れない😭。
縁側から聞こえる笑い声に桜哉は足を止める
「旦那様の戦友の
伊那様がお見えなんですよ、新米をお持ちくださいましてね、」
家政婦長の紗栄子さんが桜哉を見て話しかさけてきた
「ああ、爺さんの数少ない友達、戦争に行った わいいが終戦が近かかったて話の?」
桜哉は話には聞いていた
「ええ、そうでございます態々軽トラでお越しくださいましてね」
「ふうーん」
「それより桜哉さま
優梨愛さんとは順調でございますか?」
「順調でありなかったりかなハハハ」
「みんな楽しみにしております
桜哉様のお子様を待ち望んでおりますよ
旦那様はとくに」
紗栄子さんはニッコリと微笑み桜哉を見た
紗栄子さんは小さい頃から知っている
俺の面倒もよく見てくれた優しい人の反面厳しくてビシッと締めた帯びが人間性を表している
曲がったことは許せんタイプ
ん”ん”ん”と俺は咳払いでごまかす。
そんな家政婦長のサエコさんの結婚決めろ的な圧に
桜哉はバッが悪そうにそそくさと立ち去ろうとして・・・ん?
見たようなオンボロ軽トラが目に入った。
「え?あんなボロボロな軽トラ流行りか?
茉莉花の軽トラみたいじゃんコワ
あれってあの爺さんの軽トラ?」
「そうでございますよ」
祖父母の部屋の前の縁側から
賑やかな笑いが聞こえるボーッと見ていると
「ご挨拶されますか?」
サエコさんは機転を利かすように言う
「爺さんが笑うなんてよっぽど仲いいんだな、」
「ええ伊那様も同じくらい頑固ですよ旦那様が二人いらっしゃるようで皆ピリピリします
桜哉様がいらっしゃれば喜ばれますよ」
「いやいやあんな頑固爺さんは爺さんだけでお腹いっぱいだよ」
「何話してんだろう」
桜哉はニョキッと顔をだし縁側の爺さん達に興味津々
「桜哉様の縁談でございましょう
伊那様のお孫さんも縁談がほぼ決まりみたいなお話をお互いにされていましたよ」
「え?俺は決まってないよ!変なこと言わないで欲しい。」
「あちらのお嬢様はお決まりなんでしょう
伊那様はご機嫌でいらっしゃいますし・・・」
「え?孫ってお嬢様なんか?男じゃなくて?まさか」
桜哉の脳裏に浮かんだのは茉莉花だった
「はい確かお名前は
マリンさんだったでしょうか?いやマリヤさん?まりえさん?あ‼まりえさんまりえさんです。」
「まりえ?じゃあ、あの軽トラは似てるだけか!」
桜哉は何故か安心する。
「結婚式には招待するから雪乃さんも一大も是非来てくれよ」
「もちろんじゃ
大輔の孫はワシらの孫娘と同じじゃからな
綺麗になったろうや」
「ウチの桜哉はなかなか決めれんでのう
なんぎなもんじゃ」
「男はゆっくり決めたらいいが女は子供産まなきゃならんし早いに越したことはないワハハ」
と豪快に笑うジジイふたり
「孫娘は幾つかな」
「25いや26だったかのぉそのくらいじゃ」
「まあ丁度いい年齢ですわね」
雪乃が微笑みながら口をはさむ
「そう。わしも早く曾孫の顔が見たいんだ
一大には2人いたなぁ
いいなぁと羨ましがる
伊那のじいさん
うちは女系家族で娘しかおらんのじゃ」
と伊那の爺さんは泣き真似をする
「丸々とした曾孫を抱くのが夢じゃ
五月になったら鯉のぼりを畑にたてるんじゃ
どこにもないようなデカイヤツ」
一大はニコニコしながら「そうかそうかウチの悠里の腹には今3人目がおるんじゃ
今度は女の子がいいのう
ああ、本家の桜佑には良き伴侶がいるが
外孫の桜哉ははっきりしないなぁ、困っとる
変なじゃじゃ馬は連れて来るし、あんな娘ゴメンじゃわい」
そこで雪乃はまた口を挟む
「あら、とっても可愛らしいし
思いやりもありますよ、凄くいい子だワ」
「おまえは
人を見る目がないんじゃ、お嬢様育ちだからなぁ」
「まあ、」
プイと雪乃はそっぽを向く
「おいおい夫婦喧嘩はワシが帰ったあとでやりなよ」
伊那大輔は薄くなりかけた頭をなでるヤレヤレ
「晩飯食ってけ」
一大は大輔の肩をポンポンと親しげに叩きながら誘いをかける
「いやココから1時間半もかかるし明るいうちに帰る、孫娘がカレー作って待ってるしな、またな一大」
「そうか残念じゃ
今度、祝い持ってお前ん家にいくからな」
「おう、タイを釣り上げて待ってるぞ」
「いやまてまて釣りならワシも行きたい」
「そうか、分かった分かった、朝5時から行くから間に合う様に来い」
「おう、日にちが分かったら連絡しろよ」
大輔は一大にそう告げるとドッコイショと腰をあげ軽トラに向かって歩きだした
一大も雪乃もそんな大輔に手を振って送っていた。
ブルンブルンバンバンバウー
とエンジンを吹かせ激しく車は動き出す
「にてるなーあのエンジンのふかし方」
桜哉は茉莉花の軽トはラを思い出す
「ジジイ同士の友情か‼
ってか、アレ?漁師?農家は?今流行りの二刀流か?」
そばに居た紗栄子は
「器用な方だから
なんでもやられるんでしょうね
お孫さんもきっと器用な方でしょう」
「へぇー良く分かるね」
「それは、伊那様を見ていて分かります
誠実ですもの、お若かったら私がお付き合いしたいくらいです
流石に90こえられてるから無理ですけどホホホ」
と紗栄子は笑う
紗栄子も60越えて独身、縁談はそれなりにあったらしいが
なかなかいい人と会わなかったらしい。
「自由に生きたい」
それは彼女の生き方なのだろう気持ちはよくわかる‼️
その年の9月はアッとゆうまにすぎて10月も下旬に差し掛かり
「おじいちゃん、柿の収穫上手く行ってる?」
「おお茉莉花か
今最盛期じゃよ」
「有給取れたから手伝いにいくね
白菜や人参大根育ってる?」
「おおう野菜は順調じゃよ」
「妹達は受験勉強と塾やら習い事でいけないみたい」
「無理しないでいいぞ、茉莉花も休みたいだろ」
「私が行きたいの」
「そうか、助かるが悪いのう」
「大丈夫大丈夫、じゃ金曜日から行くね」
茉莉花はそう言って電話を切った
桜哉の事は忘れかけていた、お互い合わないつもりでいたから自然消滅したとばかり茉莉花は思っていた。
9月10月そして迎えた11月
それは肌寒い金曜日
早朝五時
朝三時から爺さんに起こされ伊那の爺さんの自宅へ向かう
暗い裸電球の街灯もポチポチと離れて光る
「へ?こんな山奥に
家なんかあるんかー」
と不安が過ぎるが爺さんは腕を組みながら
頭を揺らしイビキをかいている
「まあ、ナビ入れたから大丈夫か‼」と右へ左へ言うナビに従い運転する
すると錆れた店じまいで閉まっているが、ガソリンスタンドがあったであろう場所にあの軽トラが止まっていた
俺は車から出て大きく手を振る老人に見覚えしか無かった
車を回し老人の立つ場所へ車を回す
「おはようございます
一大の孫の桜哉です。」
未だ世が明けない山間の空気はピンとはり
肌寒さを感じる、白く箒がかった雑草やススキは束のようになりカサカサと音をたてる
「おお君が一大の孫か‼」
「はい、」
そう返事をすると車に戻り助手席でウトウトする祖父に声をかけた
「爺さんおきて、」
と俺は一大を起こす
細い目が少し開いて爺さんは欠伸をする
と助手席側の方へ回り込んだ伊那のじいさんが
「何時まで寝とるんじゃ、一大」
伊那の爺さんがドアを開けて肩をたたく
また野太い声に跳ねあがる。
「おおー꜆꜄꜆
大輔早いのう」
目がバチッと大きく開き爺さんはハッキリと目を覚ます
「アレ?まだお前ん家は先のはず?」
周りを見ても🌳や草ばかりで家がない
「いゃあ家で待つよりこの道が、海迄行く分かれ道だから待ってたんじゃ」
ねじり鉢巻に青いジャンバー茶色いズボンに長靴
なんか合わせたような2人のルックス
ジジイ2人は慣れた様子で通販で買った魚入れケースを軽トラの後ろに釣竿と一緒に積んだ
パンパンと手をはたくと
「さあー行くかー
桜哉は帰っていいぞーここから更に1時間
の道のりだー」
と楽しそうに声を上げる
「一大居眠りは許さんぞ」
目をきつくして伊那の爺さんが一大を見た後ワハハと笑う
「今起きたし寝るか‼」
と一大も大輔をみながら睨む
ワハハと笑い声をあげた後と2人はバタンバタンと音を立て軽トラに乗り込んだ
「いやいや嘘でしょ
こんな夜中に爺さんふたりをほっとけるわけないじゃんか90すぎてんだぞジジイら」
やれやれ自由奔放な2人に呆れてしまう。
仕方なく桜哉も荒々しい運転の軽トラの後を着いて海へと向かう
30分も走るとだんだん空も白んできた
空が黄金の光を放つ
頃
更に進むと海風に乗って海独特のワカメににた匂いがしてきた
更に道は開け海が視界に広がってきてウミネコの声がざわめきたてる。
漁船が何台も連なって清々しい朝を迎えた
爺さんは漁船に知り合いがいて久しぶり、なんだかんだと話しこんでいた。
俺もジャンバーを羽織り爺さん達と
合流した
「ヤッパきたかー」
とジジイ二人は俺を見て笑い出す
「お前も釣りに興味
あったんだなぁ」
「男なら鯛の二三びき釣れないでどうする」
人の気も知らないで、なんて勝手な事を言うジジイsだ
俺は心配で着いてきただけなのに別に感謝してもらいたい訳じゃないが・・・魚を釣りたい分けでも無い
桜哉は諦め顔でジジイ2人を見つめる
「ほんと、本能のまま生きてるな」
子供のようにはしゃぐ2人を見て呆れるばかり
釣り場に着くと船から降りて、二人は手馴れた様子で餌を付け釣竿を投げる
俺も一緒に釣竿を投げ初めての釣りを楽しんだ
鯛の他に色々な魚が上がってきた、箱にはイカ、黒鯛ガラカブ知らない魚も上がっている。
素人の俺も奮闘しながらも黒鯛を釣り上げた
俺の腕がいい訳でもない
なんせジジイ達の長年の友人、プロの漁師さんが指導してくれてるのだから釣れない方が不思議だ‼
「桜哉、優梨愛に黒鯛の1匹でも持ってけ」
爺さんはご機嫌な様子で叫ぶ
「そりゃあいい
彼女に男気見せるチャンスだな、惚れなおされるぞニャニャ」
伊那の爺さんも意味ありげに笑う。
「チッ、んな仲じゃねーよ」
俺はすかさず叫び返す
ワッハッハーと二人は俺が恥ずかしがってると思ったのかまたまた大笑い
「チッ」
勘違いもいいとこだよ
「お前んとこの孫娘はどうだ、まゆか?まなかだっケ?」
「茉莉花だよ
ま、り、か、」
🤔.。oO茉莉花、茉莉花ってあの茉莉花?
俺は軽トラを思い出し茉莉花を思い出した。
「え?茉莉花どっかで聞いた名前だな」
一大は記憶のなかを探してる様子
「ワシがつけた名前だ、マリの様に世間を丸く行きながらも花をもてという気持ちをこめてな、お陰でいい娘に育ったワイ、器量もよくて村の若いものから も街の男からモテモテじゃあ」
実は茉莉花の父親と大輔は同じ名前をえらんでいた
2人とも自分が付けたと思い込んでいる
早とちりの似た者親子
で良く似ている
「ほぉー会ってみたいのう」
一大も大輔の孫娘に興味津々
空を見るとウミネコがミャアミャアと沢山騒いでいた
それからは釣り所ではなく早く確かめたい気持ちで焦りまくるウミネコは俺の気持ちの現れのようだった
落ち着きもなく忙しない
然し船で来ているから
爺さん達が帰ると言わないと帰れない😭。