ゆびさきから恋をする
休みに会ったのは当たり前に偶然。
たまに訪れる本屋で予期せぬ人物に会った。
小柄な子が届きそうで届かない本の棚に手を伸ばし頑張っている。声をかけるのは簡単だけれど他人、しかも女……めんどくさいことは避けたいからスルー……そう思って視線を反らしかけてハッとした。
(え? 菱田さん?)
腕が伸びたのは自然なことだった。
手にした本は”元素辞典”、予想を裏切る様な本を手に取っていて内心驚いていた。
「特性とか、反応とか……みんな違ってて。でもそういうことあんまり意識して知識としていれてないなぁって思ったら知りたくなっちゃったんです。せっかく……その、仕事で触れてるし……」
「……」
「理解するの大事って……久世さんが言ったでしょ? だから……その……なんですか!」
(……俺が言ったから?)
その言葉はなんだか……変に嬉しくて。何気なく発した言葉に触発されてこんなクソ高い辞典に手を伸ばす彼女に好感度が上がらないわけがない。
仕事への意識が高いんだな、それと同時に自分を高めようとする姿勢が……魅力的だと。
たまに訪れる本屋で予期せぬ人物に会った。
小柄な子が届きそうで届かない本の棚に手を伸ばし頑張っている。声をかけるのは簡単だけれど他人、しかも女……めんどくさいことは避けたいからスルー……そう思って視線を反らしかけてハッとした。
(え? 菱田さん?)
腕が伸びたのは自然なことだった。
手にした本は”元素辞典”、予想を裏切る様な本を手に取っていて内心驚いていた。
「特性とか、反応とか……みんな違ってて。でもそういうことあんまり意識して知識としていれてないなぁって思ったら知りたくなっちゃったんです。せっかく……その、仕事で触れてるし……」
「……」
「理解するの大事って……久世さんが言ったでしょ? だから……その……なんですか!」
(……俺が言ったから?)
その言葉はなんだか……変に嬉しくて。何気なく発した言葉に触発されてこんなクソ高い辞典に手を伸ばす彼女に好感度が上がらないわけがない。
仕事への意識が高いんだな、それと同時に自分を高めようとする姿勢が……魅力的だと。