ゆびさきから恋をする
いきなりそんなことを言われてもどう返せばいいのかわからなくて戸惑ってしまう。
(効率よくやり過ぎ? でも……)
「仕事ってそういうものじゃないですか?」
「いや、そうなんだけどさ。もっと手を抜けって話だよ」
手を抜く……言葉を反芻させながら考える。
「抜いてる……と思いますけど」
「そう? じゃあもっと」
「え? もっと?」
笑ってしまった。
「自分が思っているその半分以上は抜いてみて。それくらいしてもいい」
(半分って……)
「そんなことしたら私、仕事さばけないと思います」
「大丈夫。また効率あがるよ」
仕事ができる人がそう言うならそうなのかもしれない。暗くなってきた室内だけど目だけがどんどん冴えてきて、なんとなく久世さんの顔を見たくなってしまった。
静かになった部屋の中でお互いの息しか聴こえない。
身体が触れあう瞬間だけ空気が動いた。
「もっとさ、うまくやれよ」
その声が優しくて。頭の上から降ってくるみたいに優しくて顔が自然と上に向いてしまった。
そして感じる……視線を。
(久世さんも……私を見てる?)
視線を逸らせれずにいるといきなり部屋の照明がパッとついた。
(効率よくやり過ぎ? でも……)
「仕事ってそういうものじゃないですか?」
「いや、そうなんだけどさ。もっと手を抜けって話だよ」
手を抜く……言葉を反芻させながら考える。
「抜いてる……と思いますけど」
「そう? じゃあもっと」
「え? もっと?」
笑ってしまった。
「自分が思っているその半分以上は抜いてみて。それくらいしてもいい」
(半分って……)
「そんなことしたら私、仕事さばけないと思います」
「大丈夫。また効率あがるよ」
仕事ができる人がそう言うならそうなのかもしれない。暗くなってきた室内だけど目だけがどんどん冴えてきて、なんとなく久世さんの顔を見たくなってしまった。
静かになった部屋の中でお互いの息しか聴こえない。
身体が触れあう瞬間だけ空気が動いた。
「もっとさ、うまくやれよ」
その声が優しくて。頭の上から降ってくるみたいに優しくて顔が自然と上に向いてしまった。
そして感じる……視線を。
(久世さんも……私を見てる?)
視線を逸らせれずにいるといきなり部屋の照明がパッとついた。