黒皇帝は幼女化した愛しの聖女に気づかない~白い結婚かと思いきや、陛下の愛がダダ漏れです~
「オディリア」
ハッと顔を上げたら目の前に陛下が立っていた。思考にふけりすぎて陛下が戻ってきたことに気づかなかったみたいだ。
「ぼうっとしてしまい申し訳――っ!」
突然陛下が片膝をついた。息をのんだ次の瞬間、真紅の花弁が幾重にもなった大輪のバラが、差し出された。
「オディリア、一生をかけておまえを愛し抜くことを誓う。だから俺の妻としてずっとそばにいてほしい」
「……っ!」
両手で口もとを押さえた。こみ上げる喜びが大きすぎて、声にならない。まぶたが熱を持って潤みだした。
「……嫌か?」
首をかしげて顔をのぞき込んでくる陛下の顔が不安げで、胸がキュンと甘い音を立てた。
バラを持つ陛下の手を自分の手で包む。口を開くと同時にぎゅっと目をつぶった。
「私も陛下を心から愛しています。どうか私を、陛下の……ルナルド様のものにしてくだしゃいっ!」
最後の最後で噛んでしまい、色々な恥ずかしさから全身が発火したように熱くなった。
陛下は何も言わない。
どうしよう……もしかして見当違いだった? はしたない女だとあきれられたのかも……。
「ごめんなさ――きゃあっ」
謝りながら目を開けた瞬間、急に体が持ち上げられた。陛下が無言で私を抱き上げたのだ。なぜか今度は縦向きだ。
「へ、へーか⁉」
「大聖女様はかなりの悪女だな」
「え……」
聖女の鑑とは言われてきたが、悪女だなんて言われたことは一度もない。何か悪いことをしてしまったのかと青ざめたら、陛下が含みのある笑顔を浮かべた。
「いや、悪女というよりは小悪魔か。たやすく俺を翻弄してくれるとは」
「え、あの……それはどういう――」
さっきの発言のどのあたりがだめだったのか、皆目見当もつかずおろおろしていると、頬にチュッと口づけられる。
「もう少し待つつもりだったが、小悪魔聖女がかわいすぎて限界だ」
琥珀色の瞳が深みを帯びる。色香をまとった金色の輝きが近づいてきて、自然とまぶたを下ろした。次の瞬間、唇が重なった。
ハッと顔を上げたら目の前に陛下が立っていた。思考にふけりすぎて陛下が戻ってきたことに気づかなかったみたいだ。
「ぼうっとしてしまい申し訳――っ!」
突然陛下が片膝をついた。息をのんだ次の瞬間、真紅の花弁が幾重にもなった大輪のバラが、差し出された。
「オディリア、一生をかけておまえを愛し抜くことを誓う。だから俺の妻としてずっとそばにいてほしい」
「……っ!」
両手で口もとを押さえた。こみ上げる喜びが大きすぎて、声にならない。まぶたが熱を持って潤みだした。
「……嫌か?」
首をかしげて顔をのぞき込んでくる陛下の顔が不安げで、胸がキュンと甘い音を立てた。
バラを持つ陛下の手を自分の手で包む。口を開くと同時にぎゅっと目をつぶった。
「私も陛下を心から愛しています。どうか私を、陛下の……ルナルド様のものにしてくだしゃいっ!」
最後の最後で噛んでしまい、色々な恥ずかしさから全身が発火したように熱くなった。
陛下は何も言わない。
どうしよう……もしかして見当違いだった? はしたない女だとあきれられたのかも……。
「ごめんなさ――きゃあっ」
謝りながら目を開けた瞬間、急に体が持ち上げられた。陛下が無言で私を抱き上げたのだ。なぜか今度は縦向きだ。
「へ、へーか⁉」
「大聖女様はかなりの悪女だな」
「え……」
聖女の鑑とは言われてきたが、悪女だなんて言われたことは一度もない。何か悪いことをしてしまったのかと青ざめたら、陛下が含みのある笑顔を浮かべた。
「いや、悪女というよりは小悪魔か。たやすく俺を翻弄してくれるとは」
「え、あの……それはどういう――」
さっきの発言のどのあたりがだめだったのか、皆目見当もつかずおろおろしていると、頬にチュッと口づけられる。
「もう少し待つつもりだったが、小悪魔聖女がかわいすぎて限界だ」
琥珀色の瞳が深みを帯びる。色香をまとった金色の輝きが近づいてきて、自然とまぶたを下ろした。次の瞬間、唇が重なった。