天才悪女は嘘を見破る2〜王太子の教育係になったはずが溺愛されてます。すべてを奪った義妹一家は自滅しました〜ユアン再会編
 部下が息を切らしながら、震える手を差し出す。

「はあっ、はあっ、こ、これを……! ルシアン殿下から、カッシュ様宛の……大至急の手紙です!!」
「あー、そう。うん。そうか……大至急……」

 明らかに落ち込で手紙を受け取るカッシュに、ミーナは優しく微笑んで声をかけた。

「カッシュ様、わたくしのことは気にせずいってらっしゃいませ。わたくしの婚約者は、こんなにもルシアン殿下に必要とされている方だと周りに自慢いたしますわ」
「ミーナ……!! 絶対に今度埋め合わせするから……!!」

 カッシュはミーナの頬へ触れるだけのキスをして、部下に婚約者を頼んで駆け出す。

(カーヴェル公爵領にいるルシアンからの手紙で大至急ということは……アマリリス嬢がなにか掴んだに違いない)

 ルシアンが毒に倒れ、犯人探しをする時、カッシュはアマリリスの手腕を隣で見ていた。

 鮮やかで無駄がなく、犯罪者の心まで救うようなその采配にどれほど度肝を抜かれたことか。

 カッシュは大急ぎで屋敷に戻り、私室で手紙を開封した。

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