天才悪女は嘘を見破る2〜王太子の教育係になったはずが溺愛されてます。すべてを奪った義妹一家は自滅しました〜ユアン再会編
     * * *



 時は少し遡り、アマリリスとアンネがカーヴェル公爵邸へ向かう前夜のことだ。

 ルシアンとテオドールは、第五騎士団の騎士たちと共にイクシオ商会の取り締まりをしていた。

 アンネの情報により、違法な薬物や奴隷など、フレデルト王国では犯罪となる売買が行われていると聞き出したのだ。

 アンネがイルシオ商会で販売した商品の帳簿を回収する目的もある。

 だが、当然のように非常に柄の悪い従業員たちの激しい抵抗を受けていた。

『ルシアン殿下、あの勝負は忘れてないですよね?』

 テオドールは青い雷を操り、目の前の従業員を三人まとめて倒す。

 だが、次々に売り物の剣を振り上げごろつきのような従業員が襲いかかってきた。

『忘れるわけないよ。どんなことをしてでも、テオドールとユアンには負けない』

 ルシアンも負けじと剣を振るって敵を倒すが、騎士団長にまでなったテオドールには敵わない。

 圧倒的にテオドールが倒した人数が多いが、ルシアンは負ける気がないようだ。

『そうですか……では負けでも恨み言は言わないでください』
『そっちこそ!』

 張り切るふたりの活躍により、第五騎士団の団員たちは従業員の捕縛と、証拠の押収に専念することができた。

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