【ピュア青春BL】幼なじみの君と、ずっとミニトマトを育てたい。
繋げる言葉がみつからなくてあたふたしていると「そういえば、母の日に何か買った?」と、律くんが話を変えて聞いてきた。
「そういえば、もう母の日だよね。まだ買ってない」
「バス来るのまだ時間あるし、見ていく?」と言いながら律くんが小さなお店を指さす。そこは、花や野菜の苗が売っている小さなお店だった。
ふたりでお店の中に入ることにした。
*
店内は、花の甘い香りと土の匂いで満ちていた。心が浄化されていく。色とりどりのカーネーションや小さな鉢植えが並ぶ棚を眺めながら、僕と律くんはゆっくり歩く。律くんは違うところを見に行き、僕はカーネーションの前で立ち止まった。店員のおばさんが「母の日かな?」と僕の顔を見て笑顔で聞いてきた。
「はい、そうです」
返事をすると僕はカーネーションをひとつひとつ見つめていく。だんだんと意識は花の世界に入り込んでいく。
「ご予算はどのくらいとか、ありますか?」
「はい」
「小物とお花をアレンジして可愛くラッピングもできますので」
「はい」
「……どうぞ、ごゆっくり~」
ぼやけて聞こえる店員さんの言葉に返事をしながら僕は、カーネーションを選ぶのに夢中になった。お母さんはピンクっぽいから、毎年ピンク色だと、色は決まっている。毎年花瓶に入れて飾れるカーネーションを選んでいて、一輪じゃあ寂しそうだったから二輪を買っていた。けれど今年は高校生になってお小遣いが毎月五千円になったから、奮発して花がたくさん咲く鉢植えの二千円のにしようかなと、迷っている。鉢植えにするとしても、満開の花が多めのと、つぼみが多くこれから咲く数が多めなのと迷う。
「そういえば、もう母の日だよね。まだ買ってない」
「バス来るのまだ時間あるし、見ていく?」と言いながら律くんが小さなお店を指さす。そこは、花や野菜の苗が売っている小さなお店だった。
ふたりでお店の中に入ることにした。
*
店内は、花の甘い香りと土の匂いで満ちていた。心が浄化されていく。色とりどりのカーネーションや小さな鉢植えが並ぶ棚を眺めながら、僕と律くんはゆっくり歩く。律くんは違うところを見に行き、僕はカーネーションの前で立ち止まった。店員のおばさんが「母の日かな?」と僕の顔を見て笑顔で聞いてきた。
「はい、そうです」
返事をすると僕はカーネーションをひとつひとつ見つめていく。だんだんと意識は花の世界に入り込んでいく。
「ご予算はどのくらいとか、ありますか?」
「はい」
「小物とお花をアレンジして可愛くラッピングもできますので」
「はい」
「……どうぞ、ごゆっくり~」
ぼやけて聞こえる店員さんの言葉に返事をしながら僕は、カーネーションを選ぶのに夢中になった。お母さんはピンクっぽいから、毎年ピンク色だと、色は決まっている。毎年花瓶に入れて飾れるカーネーションを選んでいて、一輪じゃあ寂しそうだったから二輪を買っていた。けれど今年は高校生になってお小遣いが毎月五千円になったから、奮発して花がたくさん咲く鉢植えの二千円のにしようかなと、迷っている。鉢植えにするとしても、満開の花が多めのと、つぼみが多くこれから咲く数が多めなのと迷う。