【ピュア青春BL】幼なじみの君と、ずっとミニトマトを育てたい。
「あのね、まだ読んでいないの……ごめんね」
「いや、それはいんだけど……手紙に書いた内容、達成したことだから気にしないで。苗、買えたし……」
――どういうこと?
もしも自分が積極的な性格だったのなら、どれどれと手紙を今、律くんの目の前で開いていただろう。だけど目の前で開けない。手紙もプレゼントも、もらったものを本人の前で開けるのは、昔から苦手だ。それは、どんな反応が相手に取って正解か分からなくて、相手が望む反応ができる自信がないからだ。綿谷、そんな反応してきたのかってなって、微妙な空気が流れて欲しくは無い。
「わ、分かったよ」
僕はうんうんと、何度も頷いた。
会話はないままバスだけが進んでいく。無言の時間が勿体ない気がしたけれど、何も話すことが思いつかない。律くんが隣にいるだけで何だか胸の辺りが温かい。バスの窓から見える夕暮れの街並みがゆっくりと後ろに流れていく。外を眺める律くん。僕は窓ガラスに映る律くんの顔をそっと眺めていた。
「いや、それはいんだけど……手紙に書いた内容、達成したことだから気にしないで。苗、買えたし……」
――どういうこと?
もしも自分が積極的な性格だったのなら、どれどれと手紙を今、律くんの目の前で開いていただろう。だけど目の前で開けない。手紙もプレゼントも、もらったものを本人の前で開けるのは、昔から苦手だ。それは、どんな反応が相手に取って正解か分からなくて、相手が望む反応ができる自信がないからだ。綿谷、そんな反応してきたのかってなって、微妙な空気が流れて欲しくは無い。
「わ、分かったよ」
僕はうんうんと、何度も頷いた。
会話はないままバスだけが進んでいく。無言の時間が勿体ない気がしたけれど、何も話すことが思いつかない。律くんが隣にいるだけで何だか胸の辺りが温かい。バスの窓から見える夕暮れの街並みがゆっくりと後ろに流れていく。外を眺める律くん。僕は窓ガラスに映る律くんの顔をそっと眺めていた。