チャラい社長は私が教育して差し上げます!
私達は4人で食堂へ行き、日替わり定食を食べた。今日の日替わり定食は『お花見弁当』というメニューで、天ぷら、ちらし寿司、煮物、お吸い物、そしてデザートがマンゴープリンで、どれもとても美味しかった。
社長が言うには、こんな豪華な日替わり定食は稀で、私はかなりラッキーだったらしい。
私は食後のお茶を啜りながら、
「廃油を飲んで走るガッちゃんを見たいなあ」
と呟いたら、
「ガッちゃんは走らないっす」
と斯波さんが言った。私が「え?」と言って斯波さんを見たら、
「走るのは『アラレちゃん』っす」
と斯波さんは言った。『アラレちゃん』って、何?
「試作機のコードネームさ。つまり、ガッちゃんを載せてアラレちゃんが走るんだ」
社長がそう説明してくれた。
「なるほど。じゃあ、R2020の試作機のコードネームは何だったんですか?」
と私が聞いたら、
「『亀仙人』っす」と斯波さんが答えてくれた。
はあ?
「何か、イメージが違うような……」
「俺は反対したんだけどな」
と言って社長は顔に苦笑いを浮かべ、お茶を啜るとフーっと息を吐いた。そして、榊さんを向き、
「経営統合には、間に合いそうもないですね」
と、低い声で言った。私は、経営統合という言葉に、ハッと息を飲んだ。
「今のままでは無理だな。資金が足りない。触媒のスペシャリストを引っ張りたいが、雇う金が無い」
「俺は触媒は苦手っす。超合金も足りないっす」
「予算を増やすどころか、減らされたからな。まったく、上の奴らは何を考えてるんだか」
社長が言うには、こんな豪華な日替わり定食は稀で、私はかなりラッキーだったらしい。
私は食後のお茶を啜りながら、
「廃油を飲んで走るガッちゃんを見たいなあ」
と呟いたら、
「ガッちゃんは走らないっす」
と斯波さんが言った。私が「え?」と言って斯波さんを見たら、
「走るのは『アラレちゃん』っす」
と斯波さんは言った。『アラレちゃん』って、何?
「試作機のコードネームさ。つまり、ガッちゃんを載せてアラレちゃんが走るんだ」
社長がそう説明してくれた。
「なるほど。じゃあ、R2020の試作機のコードネームは何だったんですか?」
と私が聞いたら、
「『亀仙人』っす」と斯波さんが答えてくれた。
はあ?
「何か、イメージが違うような……」
「俺は反対したんだけどな」
と言って社長は顔に苦笑いを浮かべ、お茶を啜るとフーっと息を吐いた。そして、榊さんを向き、
「経営統合には、間に合いそうもないですね」
と、低い声で言った。私は、経営統合という言葉に、ハッと息を飲んだ。
「今のままでは無理だな。資金が足りない。触媒のスペシャリストを引っ張りたいが、雇う金が無い」
「俺は触媒は苦手っす。超合金も足りないっす」
「予算を増やすどころか、減らされたからな。まったく、上の奴らは何を考えてるんだか」