チャラい社長は私が教育して差し上げます!
「今から戻るのは面倒だな。靴はいくつだ?」

「23.5です」
「はあ? サイズじゃなく、忘れた数だ」

だったら、『靴は何足だ?』でしょ?

私はぶすりと、「2足です」と答えた。通勤用のパンプスと、普段履きのスニーカーを忘れてしまった。

「あっ」

「運転中にそういう声出されるの、嫌なんだよな。ドキッとするから」

「ごめんなさい」
「今度は何を忘れた?」

「いいです。後で買うので」
「いいから、言ってみろ」

「傘です」

要するに、玄関周りの物を忘れてしまった。

「何本だ?」
「1本です」

「日傘は要らないのか?」
「じゃあ、2本です」

「わかった。全部俺が買ってやる」

「いいえ、結構です」
「遠慮すんな」

「社長命令ですか?」
「そうだ」

「それなら、ゴチになります!」

「ばーか、それは食い物の時に言う言葉だ」

「バカじゃないもん!」


その後デパートに寄り、それらの忘れ物を全て社長に買ってもらっちゃった。アパートに戻るより、よっぽど面倒だと思うけどね。オニューを買ってもらえて、私的にはラッキーだったけども。
< 50 / 104 >

この作品をシェア

pagetop