チャラい社長は私が教育して差し上げます!
私は職場に戻ると、その足で、ずんずんって感じで社長室へ入って行った。ノックはしたけども。

「社長、恵子に私達の同居がバレちゃったじゃないですか!?」

私は開口一番、社長に抗議したのだけど、

「だろうな」

社長は事もなげにそう言った。

「だろうなって、確信犯だったんですか?」

「そういう訳ではないが、隠すつもりはない。舞は隠したいのか?」

「恵子はいいんですが、他の人には隠したいです。特に秘書課のみんなには」

「なぜ?」
「仕事がしづらくなるからです」

「わかった。これからは気を付けるよ」

「お願いします。それと、恵子と飲みには行きません。日を改める事になりました」

「そうか」
「なので私は……」

「俺と一緒に帰るんだろ?」
「はい、お願いします」

「そうやって一々確認するのは面倒だから、特に何か無い限り、朝は別々に出て、帰りは一緒に帰る。そう決めておこうぜ?」

「はい、助かります。それとお帰りの時刻なんですが……」

「定時までは待つよ」
「助かります」

というのは、一昨日みたいに定時前では、社長は構わなくても私が困るから。

「それと、駐車場で待ち合わせ、でいいですか? 少しお待たせするかもしれませんが」

「いいよ。それは”職場のみんな”への対策だろ?」

「そうです」

ふうー。職場恋愛って大変だわ……って、私と社長は恋愛じゃないか。だったら、この関係は何て言うのかしら?

「帰る前にコーヒーが飲みたいな」

「承知しました。すぐにお淹れします!」
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