チャラい社長は私が教育して差し上げます!
そのまま社長は、父と会話を始めてしまった。

私は「返して?」と言って、社長の手にある自分のスマホに手を伸ばしたのだけど、社長に拒否されてしまい、私は傍観するほかなかった。

「……神徳直哉と言います……そうです……違います……そのつもりです……高い方だと思います……田中って誰ですか?……いいですよ……それぐらいは訳ないです

……はじめまして……上司と秘書です……わかりました……名古屋コーチン、チキンカツを除いた鶏肉と、シジミ・アサリ・ハマグリを除いた貝類と、松茸・シメジ・えのきを除いたキノコです……夕方までには……ありがとうございます……では、失礼いたします」

社長は通話が終わると、スマホを私に手渡しつつ、怒った顔で私を見た。

「俺という彼氏がいながら、なぜ見合いを断らなかったんだ?」

「え? 断るつもりだったけど?」

「嘘だ。さっき舞は、お義父さんに『うん、わかった』って言ったじゃないか?」

「ああ、あれはね、父がお相手の田中って人の画像を送るから、それを見て嫌なら断ってもいいって言ったのよ。それに対して私は『わかった』って言ったの。画像が送られて来たら、速攻で断るつもりだったわ。オッケー?」

「オッケーだ。じゃあ、俺の早とちりだったのか。でも、結果オーライだったな。おかげで舞のご両親と話が出来たんだから」

両親と話したって事は、『はじめまして』以降は母と話してたんだ。だろうとは思ったけど。

「私の両親とどんな話をしたの?」

「最初から全部説明しようか?」

「ううん、大体は想像が付くから、想像が付かないところだけ教えて?」

「ああ、いいよ」
< 77 / 104 >

この作品をシェア

pagetop