【番外編】イケメン警察官に2人ごと守られて。
翌朝。
いよいよ、フォトウエディングの撮影の日がやってきた。
朝の光がまだ柔らかく差し込むころ、美香奈と涼介は、ホテルから車で15分ほどの海辺のロケーションに向かった。
目の前には、青く広がる海と、ゆっくりと弧を描く白い砂浜。
防風林を背にした開けた丘の上には、小さなガゼボと、撮影スタッフが準備を進めるセットが見えた。
美香奈はメイク用のトレーラーで、ウエディングドレスに着替える。
柔らかい風に揺れるレースのドレスをまとい、外に出ると、海風がそっと髪を揺らした。
(……海の音がこんなに優しいなんて)
美香奈が感慨深く空を見上げていると、少し離れた場所から、涼介の姿が見えた。
白いシャツに、グレイッシュなスーツを纏い、ネクタイを外してラフにまとめた姿。
その胸元には、今日だけのために選んだ小さなブートニアがさりげなく差し込まれている。
涼介は、美香奈の姿を見るなり、足を止めて――しばらく言葉を失った。
「……すごく綺麗だよ、美香奈」
その言葉に、美香奈ははにかんだ笑みを浮かべながら、小さく頷く。
「ありがとう。でも……風が少し強いね」
「君には、どんな風も似合ってるよ」
涼介はふっと笑い、手を差し出した。
手を取り合って砂浜に並び立ち、フォトグラファーの合図でゆっくりと歩き出す。
潮の香り、青く澄んだ空、寄せては返す波の音――
すべてが、ふたりの姿を美しく包み込んでいた。
時折、涼介と見つめ合っては微笑む美香奈。
その瞳に映る涼介は、誰よりもあたたかく、信頼に満ちていた。
「……なんだか、夢みたい」
「夢なら、ずっと覚めないでいてほしいね」
重ねられた手に、そっと力が込められた。
波音に混じるように、カメラのシャッター音が響き、
ふたりだけの、静かで美しい時間が、ゆっくりと流れていった。
いよいよ、フォトウエディングの撮影の日がやってきた。
朝の光がまだ柔らかく差し込むころ、美香奈と涼介は、ホテルから車で15分ほどの海辺のロケーションに向かった。
目の前には、青く広がる海と、ゆっくりと弧を描く白い砂浜。
防風林を背にした開けた丘の上には、小さなガゼボと、撮影スタッフが準備を進めるセットが見えた。
美香奈はメイク用のトレーラーで、ウエディングドレスに着替える。
柔らかい風に揺れるレースのドレスをまとい、外に出ると、海風がそっと髪を揺らした。
(……海の音がこんなに優しいなんて)
美香奈が感慨深く空を見上げていると、少し離れた場所から、涼介の姿が見えた。
白いシャツに、グレイッシュなスーツを纏い、ネクタイを外してラフにまとめた姿。
その胸元には、今日だけのために選んだ小さなブートニアがさりげなく差し込まれている。
涼介は、美香奈の姿を見るなり、足を止めて――しばらく言葉を失った。
「……すごく綺麗だよ、美香奈」
その言葉に、美香奈ははにかんだ笑みを浮かべながら、小さく頷く。
「ありがとう。でも……風が少し強いね」
「君には、どんな風も似合ってるよ」
涼介はふっと笑い、手を差し出した。
手を取り合って砂浜に並び立ち、フォトグラファーの合図でゆっくりと歩き出す。
潮の香り、青く澄んだ空、寄せては返す波の音――
すべてが、ふたりの姿を美しく包み込んでいた。
時折、涼介と見つめ合っては微笑む美香奈。
その瞳に映る涼介は、誰よりもあたたかく、信頼に満ちていた。
「……なんだか、夢みたい」
「夢なら、ずっと覚めないでいてほしいね」
重ねられた手に、そっと力が込められた。
波音に混じるように、カメラのシャッター音が響き、
ふたりだけの、静かで美しい時間が、ゆっくりと流れていった。