【番外編】イケメン警察官に2人ごと守られて。
その後も美香奈は、洗面所の棚の前で何やらぴょんぴょんと跳ねていた。

「涼介ー! あれ取ってー!」

呼びかける声に、涼介はのんびりと様子を見に行った。
見ると、美香奈は背伸びしながら、棚の奥に入り込んでしまった除湿剤に一生懸命手を伸ばしている。
相変わらず、涼介のだぼっとしたパーカーを羽織った小さな体で──。

「ほら。」
涼介は苦笑しながら、軽々と手を伸ばして除湿剤を取り出すと、近くの整理棚の上にぽんと置いた。

次の瞬間、もう片方の腕で美香奈の体をぎゅっと引き寄せた。

「ちょっと、離してよー。」
美香奈は笑いながら、くすぐったそうに身をよじったが、涼介の腕の中から逃げられない。

「せっかく捕まえたのに、簡単に離すわけないじゃん。」
涼介は耳元で甘えるように囁き、そのまま頬を寄せた。

美香奈は観念したように、ふぅと小さく息を吐きながら、涼介の胸に顔をうずめた。
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