【番外編】イケメン警察官に2人ごと守られて。
家事がひと段落したタイミングを見計らい、涼介は立ち上がり、キッチンへ向かった。
しばらくすると、湯気の立つコーヒーを二つ、トレーに乗せて戻ってくる。

「はい、どうぞ。」

美香奈は笑顔で「ありがとう」と言い、涼介の隣に腰を下ろした。
ほっとする香りが部屋にふわりと広がる。

二人でカップを手に取り、静かな時間をしばらく楽しんだ後、涼介が穏やかな声で話し出した。

「美香奈、……穏やかに過ごせてるみたいで、ほっとしたよ。
 不安になったり、苦しくなったり……もう、しない?」

その言葉に、美香奈は少しだけ考えるように視線を落とし、そしてふわりと笑った。

「うん。私も、もしかしたらまた苦しくなっちゃうかなって心配してたんだけど……。
 案外、大丈夫そう。
 だんだん乗り越えつつあるのかもって、思ってる。」

涼介は安心したように、深く小さく息を吐いた。
美香奈の言葉が、心に温かく沁みる。

「そっか……。よかった。」

小さく呟き、涼介はそっと美香奈の頭を撫でた。
美香奈は嬉しそうに目を細め、二人の間には、やわらかな静寂が流れていた。
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