ぶどうジュースと夏の誓い

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 それからも、塾はあったし、朔くんも、あの晩のことが夢だったみたいにフツーだった。

 でも、ダルそうではなくなった。

 聞いてみると、「朝ごはん、家で食べてから、こっちの朝ごはん屋さんでも食べてるからかな」と幸せそうに笑ってる。

 でも、あれから、朝ごはん屋さんに、わたしはなぜだか、顔を出せてなかった。

 朔くんとのあの晩の出来事が尊すぎて。
 わたしの脳が見せた幻覚なのかなって思ってた。

 塾の休み時間、朔くんから一枚のメモ帳を渡された。

「14日、空けてる?」

 短い言葉。

 夢なんかじやなかったんだね。

「空けてるよ」

 わたしはメモ帳の下に書いて、返事した。

「なら良かった」と、朔くんは今度は自分の口で言った。




 

 

 

 


 
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