タイプではありませんが
楓は、年明けに琴美たちの家に行ったときと同じように思考のループにハマってしまう。
付き合う、とチラッとでも思ってしまう自分は、もう星野に惹かれてしまっているのか。
まだ元カレと別れて間もないのに……。
「……した。……山下、聞いてる?」
「えっ!?な、なに?」
自分の世界に耽っていた楓は星野の声で現実に戻ってくる。
「早く食べないと昼休み終わるよ」
星野はもう完食していた。チラッと時計を見た楓は慌てて残りを平らげる。
「今日、空いてる?久しぶりにタカノ行かない?さっき田中が言っていたことも気になるし」
楓の気持ちなぞ知らない星野はニコニコと笑いかける。
その顔が何故か楓をイラッとさせた。
「行かない」
さっきとは打って変わって冷たく星野をあしらう。
食べ終わった楓は立ち上がると星野を残してスタスタと食器を返却する。
「どうした?何か怒ってる?」
急な変化に戸惑いつつ、後を追いかけて来た星野が尋ねる。楓は怒ってないと答えるが勿論納得はしない。