タイプではありませんが
11.お試し交際って?
体を重ねると、なぜ素直に話せるのだろう。
楓は星野が買ってきたたこ焼きを頬張りながら考える。
お互いに抱き合って、少しだけ寝て。起きて目が合って恥ずかしそうに笑い合って。
それだけで今までモヤモヤ一人で考えていたことが整理され、星野にありのままの気持ちを話す気になる。
男と女って不思議だなあと、目の前で焼きそばをすすっている星野を見る。
「ん、何?」
抱き合う前までと同じように問われるのに微かに甘い響きが混じるのは、思い違いか。
「どうしたん?」
星野は楓の頬に手を当てると顔を近づけてくる。
「ちょっ!やめてって」
「ん、惜しい」
カラッと笑う星野。うん、思い違いじゃないようだ。
コタツの中で星野の足を蹴る。イテッと小さく呟く声すら楽しそうだ。
「楽しそうで何より」
「うん、ありがとう」
楓のイヤミも今は通じない。はぁー、とため息をつく楓に星野は尋ねる。
「なにがひっかかっとん?」
「ん……」