嫌われているはずが、まさかの溺愛で脳外科医の尽くされ妻になりまして
 逞しい体を惜しげなく晒しながら、遥臣は、ゆっくりとその身を美琴の中に沈めた。

「んっ……」

「……っ、大丈夫か? 辛くない?」

 眉間に皺を寄せながらも遥臣はなお美琴を気遣ってくれる。

「ん、大丈夫……嬉しい」

「……だめだ、そんな顔してそんなこと言ったら。優しくしようとしてるんだから」

 辛さよりも、ちゃんとひとつになれた喜びが勝って、自然と笑みが浮かんでいたようだ。

「……充分、遥臣さんは優しいです……大好き……」

 どうやらこういうとき、美琴はすらすら本音が出るらしい。

「君は、本当にっ……!」

「あっ……」

 堪えきれないとばかりに、遥臣は体を揺すり始める。
 そのあとはただただ彼の激情に身を任せるだけになった。

 この日、美琴は遥臣が懐に入れた女性には、甘く激しい感情を向けることを身をもって知った。

 そして、愛する人と求めあえる奇跡のような幸せに胸を震わすのだった。
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