アラ還の、恋は野を越え山越え谷越えて
~紗依 said ~

母の着替えをもって来たら、いつものように冷たい視線を感じる。
そこへちょうど環ちゃんがやって来た。

「紗依、結婚式の招待状届いたよ。ありがと、絶対行くからね」
環ちゃんは匠さんの姪で歳も近いから仲良くさせてもらってる。
「匠先生も出席するの?」
それはまだわからない。
できればバージンロードを一緒に歩いてもらいたいと思ってた。
でも今回の件で、正直迷ってる。
「考え中。とりあえず、もうすぐ退院できると思うから、そしたら家でお母さんと克くんとでゆっくり考える」

回りがざわざわしてる。
『結婚って、匠先生は遊び?』
『でも、結婚式に出席とか?』

環ちゃんが笑ってる。
こそこそ話してる看護師に向かって、「私の友達の紗依は克くん一筋なの」
よくわからないけど、恥ずかしいし、看護師さん達があたふたしてる。

環ちゃんが「お母さんの病室に行って良い?
お見舞いと、ちょっと話したいことがあるんだけど」

何がなんだかよくわからないけど、どんどん歩いていく環ちゃんを追いかけてついていった。
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