この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~
 いつもよりも艶っぽい口づけ。互いの口から漏れ出る吐息は、ひどく湿って温かい。

 慶介の首に腕を回してキスに浸っていれば、彼の手が内側へと侵入し、素肌に触れてくる。

 とても心地よい。あまりによくて甘い吐息を漏らせば、口づけが一層深まる。キスの合間に瞳を合わせれば、そこには欲情した表情が。その表情にすら快感を覚え、互いに感情が高ぶる。

 一枚、また一枚と服を脱がされ、すべてがあらわになれば、心までもがむき出しになった。

 何度も「好き」とこぼしながら、むつみ合う。

 好きな人に裸体を見られ、全身余すことなく触れられ、とてつもない羞恥に襲われるが、それすらも心地いい。明日香の体も心もあっという間に高まっていく。

 そうして自分の声とは思えないような甘い嬌声がこぼれ出た直後、ひと際大きな波に襲われ、明日香はとうとう絶頂を迎えた。

 荒い呼吸を整えるように、胸を上下させながら、吸って吐いてを繰り返していれば、慶介が優しく労わるように頭を撫でてくれる。

「よかった。ちゃんと気持ちよかったみたいだな」

 言葉にされると恥ずかしいが、ちゃんと頷いて肯定する。そうすれば慶介の顔には嬉しさが滲んでいった。

 明日香も嬉しさを表情に宿らせる。互いに微笑み合えば、艶っぽさは静まり、ただただ優しく甘い空気が満ちていった。
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