この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~
「えっ、いや、そうじゃなくて……最後までしてないから」

 自分だけが気持ちよくしてもらって終わるなど嫌だ。ちゃんと最後まで求め合いたい。

 そんな気持ちを瞳に宿らせて見つめれば、なぜか額を指で小突かれる。

「ここにゴムなんてあると思うか?」

 明日香はパチパチと何度か瞬きを繰り返す。ゆっくりと首を横に振りながら、思考を巡らせる。

 今の言葉を正しく解釈すれば、必要なものさえあればしてくれる、ということではないだろうか。

 それならばと、明日香は視線をとある方へと向け、一つ頼みごとをする。

「ねえ、コンビニの袋取ってくれない?」

 慶介は不思議そうな顔をしながらも、その頼みに応じてくれる。明日香は、「はい」と渡されたコンビニの袋を覗き、中から一つのものを取り出した。
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