この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~
「それなら、今考えてみようよ」
「ええ? 今?」
「明日香ちゃんはどういうシチュエーションでプロポーズされたい?」
「うーん」
ドラマなどでよく見るプロポーズシーンを思い浮かべてみるが、あまりしっくりとこない。想像する相手は慶介だから、その時点でドキドキとはするのだが、シチュエーションによって変わるかと言われるとそうではない。
そもそも待ちの姿勢になっているのがなんだか違うように感じられた。
「どういうのもピンとこないな。自分からする方がしっくりくるかも」
「ふふ、明日香ちゃんっぽい。でも、されるならどういうのがいい?」
再び考え込む明日香に、奈菜が例を挙げてくれる。
「やっぱり明日香ちゃんなら、いいお店でお食事するのがいいのかな」
「そうねー、おいしいもの食べるのはいいけど、特別いい店じゃなくてもいいかな。どちらかというといつも通りがいいかも」
ふと思い浮かんだシーンについて口にすれば、奈菜は首を傾げて問いかけてくる。
「いつも通り?」
「たとえば、家で二人でゆっくりしてるときに、なにげなく『結婚しよう』って言ってもらうのとかね。そういう自然なのが嬉しい気がする」
慶介と二人でのんびり過ごしている空間で、日常会話のようにさらっと言われたら、とても嬉しいのではないかと思う。二人の関係が変わらず続いていくような気がして。
「いいね。そういうのも」
「高級なレストランとか、豪華な花束とか、高価な指輪とか、そういうのはいらないかな」
「指輪もいらないの?」
いらないと頷く。
婚約指輪となるとそれなりの値段になるだろうが、それを自分だけが受け取るのは心苦しい。明日香にはアクセサリーとして指輪をつける習慣もないから、もったいないとも思ってしまう。
「自分だけもらうのは違う気がするんだよね。それなら二人で相談して、なにかを贈り合うのがいいな」
「じゃあ、もしも指輪を用意されてたらどうする?」
「そのときはありがたくもらうけど、ちゃんと私もなにかお返しするよ。値段は釣り合わせてね」
おそらくそうするだろうなと思うことを答えれば、奈菜はなるほどと頷いている。
想像のプロポーズの話など聞いて楽しいのだろうか。実際にプロポーズをされた奈菜の話の方が圧倒的に楽しいのではないかと思う。
「ええ? 今?」
「明日香ちゃんはどういうシチュエーションでプロポーズされたい?」
「うーん」
ドラマなどでよく見るプロポーズシーンを思い浮かべてみるが、あまりしっくりとこない。想像する相手は慶介だから、その時点でドキドキとはするのだが、シチュエーションによって変わるかと言われるとそうではない。
そもそも待ちの姿勢になっているのがなんだか違うように感じられた。
「どういうのもピンとこないな。自分からする方がしっくりくるかも」
「ふふ、明日香ちゃんっぽい。でも、されるならどういうのがいい?」
再び考え込む明日香に、奈菜が例を挙げてくれる。
「やっぱり明日香ちゃんなら、いいお店でお食事するのがいいのかな」
「そうねー、おいしいもの食べるのはいいけど、特別いい店じゃなくてもいいかな。どちらかというといつも通りがいいかも」
ふと思い浮かんだシーンについて口にすれば、奈菜は首を傾げて問いかけてくる。
「いつも通り?」
「たとえば、家で二人でゆっくりしてるときに、なにげなく『結婚しよう』って言ってもらうのとかね。そういう自然なのが嬉しい気がする」
慶介と二人でのんびり過ごしている空間で、日常会話のようにさらっと言われたら、とても嬉しいのではないかと思う。二人の関係が変わらず続いていくような気がして。
「いいね。そういうのも」
「高級なレストランとか、豪華な花束とか、高価な指輪とか、そういうのはいらないかな」
「指輪もいらないの?」
いらないと頷く。
婚約指輪となるとそれなりの値段になるだろうが、それを自分だけが受け取るのは心苦しい。明日香にはアクセサリーとして指輪をつける習慣もないから、もったいないとも思ってしまう。
「自分だけもらうのは違う気がするんだよね。それなら二人で相談して、なにかを贈り合うのがいいな」
「じゃあ、もしも指輪を用意されてたらどうする?」
「そのときはありがたくもらうけど、ちゃんと私もなにかお返しするよ。値段は釣り合わせてね」
おそらくそうするだろうなと思うことを答えれば、奈菜はなるほどと頷いている。
想像のプロポーズの話など聞いて楽しいのだろうか。実際にプロポーズをされた奈菜の話の方が圧倒的に楽しいのではないかと思う。