この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~
「あのね、慶介がいてくれてよかったなって思ってるよ。すごく心強かったから。手、握ってくれたの嬉しかった」
茶化されるのを覚悟でそう伝えれば、慶介は得意げに笑っている。その表情を見れば、やはりあれは明日香を励ますためにやってくれたことなのだとわかった。
「また繋ぐか?」
慶介は左手を差し出してくる。明日香は右手にアイスを持っているから、このままでは繋げない。わざわざアイスを持ち替えてまで繋ぐのは恥ずかしい気もするが、慶介の存在を感じていたいという気持ちを今は優先させる。
アイスを左手に持ち替え、慶介と手を重ね合わせれば、また温かな気持ちが胸いっぱいに広がっていった。
「いいね、こうやって過ごすのも」
「ああ。そうだな」
「今日はさ、いつもみたいに慰め合いたかったわけじゃないんだよね。もう少し話そうって言ったのは、ただ慶介と離れがたかっただけだから」
恋心とは呼べなくても、慶介との時間が好きだという気持ちを込めて口にすれば、二人の間の空気が一段とやわらかくなった気がした。
「俺もアイス一本分くらいは明日香と話したかったかもな」
照れ隠しのような少し言い訳めいた台詞に、くすくすと笑いをこぼす。
「一本分だけ?」
「十分だろ」
「じゃあ、ゆっくり食べないと」
「そんなことしたら溶けるぞ。明日も仕事なんだから、今日は本当に早く寝ないと」
「……うん」
残り半分を食べ終えたら、今度こそ別れの時間が訪れる。それを思えば、答える声は自然と小さくなった。
また寂しさが蘇るも、それを慶介の言葉が拭い去ってくれる。
「その代わり、週末たくさん話せばいい」
次の約束が二人にはある。今日が終わっても、慶介とはまたすぐに会えるのだ。
明日香は表情を明るくしてしっかりと頷いた。
「そうだね。週末会えるもんね」
少しくすぐったい気持ちになって、二人は微笑み合う。
照れくささで体温が上がっているせいか、冷たいアイスがとても気持ちいい。
かじったアイスがじわっと溶け、口の中にその甘さが広がると、二人の間の甘さも増していくような気がした。
茶化されるのを覚悟でそう伝えれば、慶介は得意げに笑っている。その表情を見れば、やはりあれは明日香を励ますためにやってくれたことなのだとわかった。
「また繋ぐか?」
慶介は左手を差し出してくる。明日香は右手にアイスを持っているから、このままでは繋げない。わざわざアイスを持ち替えてまで繋ぐのは恥ずかしい気もするが、慶介の存在を感じていたいという気持ちを今は優先させる。
アイスを左手に持ち替え、慶介と手を重ね合わせれば、また温かな気持ちが胸いっぱいに広がっていった。
「いいね、こうやって過ごすのも」
「ああ。そうだな」
「今日はさ、いつもみたいに慰め合いたかったわけじゃないんだよね。もう少し話そうって言ったのは、ただ慶介と離れがたかっただけだから」
恋心とは呼べなくても、慶介との時間が好きだという気持ちを込めて口にすれば、二人の間の空気が一段とやわらかくなった気がした。
「俺もアイス一本分くらいは明日香と話したかったかもな」
照れ隠しのような少し言い訳めいた台詞に、くすくすと笑いをこぼす。
「一本分だけ?」
「十分だろ」
「じゃあ、ゆっくり食べないと」
「そんなことしたら溶けるぞ。明日も仕事なんだから、今日は本当に早く寝ないと」
「……うん」
残り半分を食べ終えたら、今度こそ別れの時間が訪れる。それを思えば、答える声は自然と小さくなった。
また寂しさが蘇るも、それを慶介の言葉が拭い去ってくれる。
「その代わり、週末たくさん話せばいい」
次の約束が二人にはある。今日が終わっても、慶介とはまたすぐに会えるのだ。
明日香は表情を明るくしてしっかりと頷いた。
「そうだね。週末会えるもんね」
少しくすぐったい気持ちになって、二人は微笑み合う。
照れくささで体温が上がっているせいか、冷たいアイスがとても気持ちいい。
かじったアイスがじわっと溶け、口の中にその甘さが広がると、二人の間の甘さも増していくような気がした。