極上御曹司からは逃れられない運命でした
「ガム付けるとか酷すぎ」

那子さんは人の事なのにぷんぷん怒ってる。
優しい人なんだな。

「生意気そうに見えるんですかね」

「妬みだろ」

え?

これまで黙っていた彼が急に口を開く。

「私もそう思う!」

妬み?
なんの?

「妬まれる様な事してないんですが…」

「凛花ちゃん美人だからだよ」

「私が!? 人相悪いの間違いじゃなくて!?」

「あははは! 無い無い」

さっきも言ってくれたけど、私って美人だったのか?
自分の顔をぎゅむぎゅむ触る。

「凛花ちゃんは誰が見ても美人だよ」

いやいや、那子さんに言われても…

那子さんはとんでもなく美人だ。
それこそ誰が見ても。

「美人かどうかはちょっとわかりませんけど、髪もイメチェンになったし結果オーライです。今日はありがとうございました」

私は改めてお礼を言う。
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