極上御曹司からは逃れられない運命でした
「帰ろう。送るよ」

そう言って俺は立ち上がる。

「え…もう?」

なのに凛花はそんな事を言う。

まるでまだ一緒にいたいと強請るみたいな顔で。

なんなんだよ本当に。

「凛花」

凛花を見下ろし屈み、耳に飾られたピアスを揺らす。

あんまり俺を揶揄うな。

さすがに今日の凛花は俺を煽りすぎている。

「あんまり煽んな」

我慢出来なくなるだろ。

すると凛花は、怒られたみたいにシュンとして目にいっぱいの涙を浮かべたかと思えば、泣き出してしまう。

これにはさすがの俺も大慌てだ。

「凛花? おい、どうした。泣くな」

泣かせるつもりなどこれっぽっちもなかった。

何がだめだった?

もしかして俺に見切りを付けようとしてるのか?
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