極上御曹司からは逃れられない運命でした
そしてそこから沈黙のままおよそ二時間のドライブを過ごす。

「ここ?」

「あ、はい」

ナビで案内され無事に家の前まで着いた。

「本当にすみませんでした」

「こういう時は、ありがとうございました」

「あ…。ありがとうございました」

「ん。それじゃな。…学校、負けんなよ」

そう言って彼は車を発進させてあっという間に行ってしまった。

学校…負けんなよ…か…

なんだかもの凄いエールをもらった感じがする。
そうだよね。

負けない。

それからこの無愛想も少し和らげればもしかしたら友達も出来るかもしれない。

彼の言葉には何か魔法の力でもあったのだろうか。

なんでか鼓動が速い。

そりゃそうか。
あんなイケメン見た事ないしな。

ーーーーー

昔を思い出してなんだかまたドキドキしてしまう。

あの後、なんだか自分でも気持ちが良く分からなくて、でも親切にしてくれた那子さんにどうしても後ろめたさがあって…

だってあの時私は…

あれからずっとモヤモヤしてる。
今でも時折り、思い出してしまう。

でも人の彼氏にときめくとかダメでしょ。

ダメダメ。
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