極上御曹司からは逃れられない運命でした
「司輝…」
フランスに行っちゃうの?
そう聞きそうになってやっぱりやめる。
「ありがとうね。連れてきてくれて」
うまく誤魔化せただろうか。
司輝は少し間を空けてから話だした。
「…普段あんまりどこにも連れて行けてないし」
「そんな事思ってたの?」
「ああ。ほら、家か飯かって感じだっただろ?」
「普通じゃない?」
そもそも司輝はあんな大企業の社長してるんだし、忙しいはずなのに私との時間もちゃんと作ってくれてる。
「え? そうなの?」
「え? わかんない」
それに、歴代の彼氏とだって家かご飯食べに行くくらいしかした事ない。
「いや俺もわかんない。彼女と旅行とか初めてだし」
「ええ!?」
司輝はどこか気まずそうにしている。
「初めてだよ。彼女と旅行…」
なにその顔…
「ちょっと! 照れないでよ!」
「おまっ…」
「こっちまで照れちゃうじゃん…」
そしてまた目が合って声を出して笑ってしまった。