極上御曹司からは逃れられない運命でした
そしてハッとする。

そういえば少し前にあの古い書類を書斎で見た。

「見たって、書斎にあった書類か?」

「そうよ! ちゃんと書いてあったじゃない!」

「ヨーロッパの新開拓事業のやつ?」

「そう! 二年って書いてあった! どうするつもりだったの!?」

「ストップ」

俺は凛花の口を手で押さえた。

あれは変更前の書類だ。

なるほどな。
それを見たからか。

どうやら凛花は、俺が凛花を捨てて二年もフランスに行くと勘違いしてしまったようだ。

あれは凛花と再会する前の書類だったし、協議の末、再会する前には変更されていた。

そしてしっかりと説明をして誤解を解く。

このまま俺を信じなかったお仕置きでもしてやろうとも思ったが、凛花は悪くないと思い返した。

俺があんな書類をいつまでも置いておいたせいで、凛花の違和感に気付きながらもちゃんと確認しなかった。

結局俺が悪い。

凛花を悲しませてしまった。

もう絶対にそんな想いはさせないと心に決めた。

それも踏まえて、俺と一緒になって欲しいと。
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