極上御曹司からは逃れられない運命でした


「なんか反抗期って感じ。ふふふ」

俺を見てニヤニヤする凛花。
なんだよ。
俺も人並みに反抗期くらいあったわ。

「もう大変だったのよ? どうなるかと思ったもの」

お袋も一緒になって笑う。

「そうなんですか?」

「ええ! 司輝が中学二年で里翔が一年の時が二人とも反抗期で、そりゃもう! 家の壁なんてボコボコよ?」

おいおい。
それは言わなくていいだろ。

「凛花ちゃんこっち来て!」

そうやってお袋は凛花を連れて行く。

あれを見せる気だな。

「はぁ」

「諦めろ司輝」

ため息をつく俺に親父が笑う。

それは、二階に登る階段の途中にできた俺が殴って穴を開けた場所。

今でもそれだけはわざと残されている。

俺の作品として。

穴が空いた周りには金の額縁が飾られ、真鍮でできたプレートには"司輝作"と刻印されている。

どう見ても壁を直した方が安上がりだったはず。

その横には里翔が作った作品も仲良く並んでしまっている。

他の人がしているのを知って面白いからと言って真似してそんな事をしたらしい。
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