極上御曹司からは逃れられない運命でした
車の中で司輝が私の手を取り話し出す。

「今日は色んな人が来る。凛花はいつも通り俺の隣にいるんだ。いいな? 離れるなよ?」

「分かった。司輝こそ私を置いていかないでね」

初めてのパーティーでさすがに緊張する。

「大丈夫。今日は挨拶ばかりで辛いかもしれない。ごめんな?」

「それは大丈夫。私、本当に変じゃない?」

「そんなわけあるか。誰が見ても美しいとしか思わないよ。本当は誰にも見せたくないくらいだ」

それは言い過ぎでしょ。

「独り占めしたくなっちゃった?」

私はまた馬鹿な事を言い出す。

「ククククッ、ああ。いつだってそうだよ」

甘い。
甘すぎる。

キスしたい…

でもリップ塗っちゃったしな。

「凛花、あんまり可愛い顔するなよ。襲いたくなる」

耳元でに顔が寄せられて囁かれる。

ゾクゾクと背筋が波打つような感覚に、硬直してしまう。

「司輝こそ。あんまり格好つけないで」

ジトっと司輝を見る。

「ククククッ、今はこれで我慢」

そう言って私の手の甲にキスをする司輝。

もうクラクラと目眩がしそう。
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