極上御曹司からは逃れられない運命でした
「いやいや驚いたよ、君にこんな素敵な婚約者がいるだなんて」

そう言って豪快に笑うのはアメリカ人のトニーさん。

「ええ。私には勿体無いくらいの女性だ」

英語で話しをしながら肩をキュッと掴まれる。

本当だよと言ってるみたいに。

壇上でのスピーチといい、こうした挨拶といい、司輝は凄い。

さっきの真ちゃんの件も。

それに加えて性格良し、外見良し。

そりゃモテるよな。

私にいたっては本当にピンチを何度も救われたし。

普段のプライベートな司輝ばかりを見ていたから、こうして見ると本当に凄い人だったんだと改めて実感した。

私には何もないのに。

藍さんの件も気になって、黒い感情が今でも胸に燻ってるけど我慢しよう。

こんな事でいちいち我儘を言ってられない。

嫌われたくない。

どうか早くこの気持ち悪さがなくなればいいと思いながらその後を笑顔で過ごした。
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