極上御曹司からは逃れられない運命でした
だからどうか私の前では肩の荷を下ろして、ありのままの司輝でいてほしい。

司輝の安らげる場所になりたい。

私に出来ることはそれしかないから。

たくさん甘えると司輝は喜ぶ。

でもちょっと煽るような事を言っても嬉しそう。

睨んでも。

結局、何をしても司輝には敵わない。

「ククククッ、いつまで引っ付いてんだ?」

なかなか抱きついて離れない私に司輝が笑う。

「ん? ずっとだよ」

「んじゃこのままトイレ連れてくけどいい?」

「んげ!」

「クハハッ、嘘だよ。可愛いな凛花は」

そう言ってチュっとキスを落とされ持ち上げられると、抱き抱えられスタスタと歩き出す司輝。

「子供扱いー」

ジトーっとしがみ付きながら司輝を見る。

そしてソファに下されるとそのまま押し倒され熱いキスが降ってきた。

「んっ…」

急に…

司輝と目が合えば、その瞳は妖しく揺らめき情炎の灯火が宿っている。
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