極上御曹司からは逃れられない運命でした
そう。
学生の頃だってそうだった。
親の仕事の都合で転校するたびに新しい友達が出来るんだと淡い期待を胸に抱いてても、現実はそんな甘くなかった。
いつからか期待する事も忘れて、一人が楽だと思うようになった。
大人になって最近ちょっと人と仲良く出来るようになったからって…
しかもそれが司輝さん相手なら尚更嫌だ。
頭では分かってる。
分かってるのよ!
でも忘れられないーーーーー!
堂々巡りもいいところだ。
なんであの時私は…
♦︎♦︎♦︎
「そんな格好してナンパされなかったのか?」
司輝さんは歩きながらそんな事を言う。
「興味ないので無視です」
「彼氏とかいないの?」
「いませんよ」
「向こうでも?」
あ、フェニックス?
「まぁ、向こうでは何人か付き合ってましたけど…」
「ふぅん」
聞いておいて興味なさそうな司輝さんに少しだけムカっとする。