極上御曹司からは逃れられない運命でした
それでも柄にもなく何食わぬ顔をして食事に付き合わせ、那子と話すのを聞く。

ちゃっかり隣を陣取ったりして。

そして学校で酷い仕打ちに遭っていると聞いて、一人一人の名前を聞き出してそいつらを懲らしめてやろうとも思った。

でもそんな事は望んでないだろうし、なんとか黙る事で感情を抑えた。

この子のために何かしてやりたいと思ったり、もっと近づきたいと思ったりするのは、何か気の迷いに違いない。

それはこれまでに経験した事のない不思議な感情だったから。

それから那子と一緒に彼女を駅まで送り届けて、今日の事はもういっその事無かった事にしようと思った。

なのに、その後那子を家まで送り届けた後、落ち着かない気持ちを宥めようと酒でも飲むかとまた街に戻ると、まさかまた凛花を見つけてしまうなんて。

俺の目は凛花を見つけるのが得意らしい。

警察から雑に引き取り車に乗せる。

酒なんてもうどうでも良かった。

こんな夜遅くに危なっかしくて黙っていられなかった。
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