極上御曹司からは逃れられない運命でした


「すんげー美人といただろ」

よりによって里翔に見られてたとは。

だよな。
あの日里翔も一緒に食事してたし。

「その顔からして週末は楽しんだみたいだな?」

いや、朝起きたら逃げられてたわ。

時間が経つとだんだん苛つくな。

「うるさい。仕事しろ」

疲れも溜まってたし、心地いい疲労感で爆睡を決め込んでしまって、凛花が起きたのも気付かなかった。

そう言えばあんなに深く眠りについたのは久しぶりだったかもしれない。

「誰なの?」

「別に誰でもない」

「またまたぁ。モデル? 女優の卵とか?」

「知らん」

「はは! 兄貴は相変わらずだな本当に。那子に言おー」

面白がってんな里翔のやつ。

「お前がフランス行くか?」

「いや勘弁」

里翔はわざとらしく肩をすぼめてそそくさと部屋を出て行った。

まったく。

その後急なフランス行きで、日程変更した業務につきっきりでほとんど家に帰れない日が続く。
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