極上御曹司からは逃れられない運命でした
こりゃしばらく那子はご機嫌斜めだな。

ま、俺の知ったこっちゃない。

吉岡がなんとかするだろ。

その後も、フランス出張で溜まった仕事に追われ相変わらず忙しい。

にしてもだ。
最近やたらと忙し過ぎないか?

「吉岡」

「はい」

「最近仕事多くないか?」

「ええ。わざとです」

は?

「那子から言われてますので」

嫌な予感がする。

「なんて?」

「女と遊ぶ時間を作らせるなと」

そう言ってニヤっと笑われる。

おいおい。
嫁ファーストも大概にしろ。

そういう事だったのか。

「帰る」

「なりません。これだけ終わらせてください」

そう言って更に書類の山をデスクに乗せる吉岡。

俺はギロっと吉岡を睨む。

「そんな顔してても駄目です。では、しっかりとお願いしますね。那子が待ってますので、お先に失礼します」

そう言って吉岡は自分だけ帰って行った。

なぁ。

俺の味方はいないのか?
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