極上御曹司からは逃れられない運命でした
「あ、お婆ちゃん? 今日友達と遊んで帰るから遅くなるね」

友達なんていませんが。
お婆ちゃんごめんね。

『そうなの? 気をつけて帰っておいでね』

ほわわんとした感じでお婆ちゃんは電話を切った。

そしてそこからボーっとしたり、街行く人を見たりしてお腹もグーグー鳴いてきた。

19時半か…

そりゃ腹も空くか。

「凛花ちゃん?」

その時後ろから声をかけられ私は振り返る。

「…那子さん?」

「まだ帰ってなかったの!?」

「あ…はい…」

那子さんは私に駆け寄って心配そうに顔を覗いてくる。

「司輝(しき)、ちょっと待ってて」

那子さんが振り返ると一人のスーツを着た男性が私達を見ていた。

ドクンドクンと心臓がおかしな動きをする。

うわ…

物凄いイケメン…

こんなイケメン、テレビでも見た事ないや。

なんかオーラが…

目が合わせれない。

彼氏さん…なのかな。
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