極上御曹司からは逃れられない運命でした
「待てよ」

外に出て凛花の手を捕まえる。

「やめて本当に」

「何で逃げんだよ」

「逃げてなんてないっ…」

そう言って俺の手を振り解くと、何故か目に涙を浮かべてこちらを睨んだかと思えば車に乗り込み勢いよく行ってしまった。

「はぁ…クソっ…」

俺も自分の車に乗る。

本当に掴めねぇ。

もう本当に俺とは会わないつもりなのか?

そんなの…

無理だろ。

ハンドルに突っ伏し項垂れる。

でもこれ以上追いかけたら…

はぁ…

結局連絡先を聞く事も出来なかった。

格好悪すぎて笑える。

またどこかで偶然会うのを待つしかないのか…

そして家に帰って、ウィスキーをグラスに注ぎソファに座る。

一口飲んで、ネクタイを緩め暫し放心する俺。
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