極上御曹司からは逃れられない運命でした
私は英語しか話せないから、何を話してるのかはわからない。
でもずいぶんと流暢に話しているのだけはわかった。
そして電話を終えた司輝。
「今、フランスの知り合いに事件について聞いてみたけど、これと言って今取り上げられてる事件はないらしい」
「え? 聞いてくれたの?」
「ああ。テロとかそういうのは今のところないみたいだ」
「そ、そう…」
「病院に運ばれたんだよな?」
「うん…ママが言ってた…」
「今、そこの病院にも聞いてもらってるから」
そんな事まで…
そして空港に着いて直ぐにまた司輝の電話が鳴る。
すると電話をしながら急に笑い出す司輝。
私の手を握ったまま立ち止まって、今度は和やかな感じで話し出した。
え?
何?
関係ない話しでもしてるのかな…
そして電話を切った司輝。