極上御曹司からは逃れられない運命でした
「足りねぇ…」

私だって…

「嫌なら他を当たれば?」

この期に及んで私の口は大馬鹿者だ。

「ククククッ、可愛い」

意味がわからない。

何なのその余裕。

そう思いながらもぽんぽんと私の手は司輝をなだめるように動く。

司輝も司輝だ。

されるがまま、私にしがみついている。

「凛花」

「なに?」

「俺の事、信じてないだろ」

私は答えられない。

信じてないわけじゃ無い。

ただ、わからないだけ。

それに追いかけるのが楽しいと思ってるって事はないだろうか。

手に入ったと思ったら、捨てられないだろうか。

釣った魚にもちゃんと餌をくれる?

もう、この腕の中でしか生きられないと言ってもちゃんとかまってくれる?

逃げるから追いかけてるだけって事はない?

甘い言葉の餌で私を釣ろうとしてるだけではない?
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