忌み子になった日
これは、昔のこと。
『お前さえ、お前さえいなければ、、、!さあ、月峰神(つきみねがみ)様、どうかお受け取り下さい』
『忌まわしい、、、』
大人達の声。
『返して、、、返して、、、私の子供を返して!返して!!』
泣き崩れる女性の声。
彼岸花が咲き乱れる神社。そこにまた、一つの消えた魂が寄せられた。
「また、、、か。名前も付けてもらってないし、まだ幼い。、、、おいで、ナノハ。君は僕達が守ってあげるからね」
「、、、あぅあ?」
一人の少女は、これから、死者として、死者達と共に過ごす。


太陽が空高く登った頃、(くりや)でゴソゴソと何かを探しているレイを見付けた。
「レイ〜、今日のおやつは何〜?」
渡り廊下を走って、ひょっこりと顔を出すと、こちらを見て残念そうに呟く。
「それがね、、、ないんだ」
「そんなっ!いちご大福がなくなるなんて、、、!?」
「ナノハ、何で君は今日のおやつが何なのか知っているのかな?」
「、、、あ」
ガンっ!
頭に痛みが走った。小突きのレベルじゃない痛さ。後ろを振り返ると、呆れ顔のハルが立っている。
「ナノ、またかよ」
「ハル!」
レイは顎に手を当てて、何やら考え出した。数秒経ってから何か思い付いたようの、ポンっと手を打った。
「、、、みんなで買いに行こう!」
「は?」
神社を出て、どっかのスーパーに着く。村を出たことなんてなかったから、不思議な気分だ。
紙に書かれた買い物リストを、レイが読み上げる。
「え〜っと、買い物は、、、いちご大福、ぼた餅、三色、みたらし、餡かけ団子、煎餅(せんべい)、金平糖、折り紙、墨、あとは、、、」
「多いわ!」
ハルがツッコんだ。
「てか、ほとんど菓子類が占めてるじゃねぇか!それ強請(ねだ)ったの、絶対にナノだろ!」
「え、何でバレたの!?」
「分かるわ、馬鹿!」
相変わらず口が悪い。
「まぁ、それは良いとして、、、、、、視線が痛い」
「仕方ないよ。服装が狩衣なんだし」
「何時代だよって話だよな」
レイは紺色、ハルは青色、私は赤色の狩衣をそれぞれ着ている。
「着物で着てくれば良かった、、、」
「そしたらナノが転ける」
「お転婆だもんね」
「否定出来ないのが辛い、、、」
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