両親と妹はできそこないの私を捨てました【菱水シリーズ①】
「千愛が閉じ込められたら、俺が必ず助けに行く。約束する」
私は閉じ込めれた。
暗い部屋のなかではなく、今度は幸せな腕の中に。
指切りしようと小指を差し出した。
「また魔法?」
「そう、魔法」
私達は笑い合って指切りをした。
泣きそうな顔をして微笑んだ彼の顔に、私の中でなにかを思い出した。
「千愛、俺は君を救いたいわけじゃない。そんな立派な男じゃない。ただ俺が救われたいだけだ」
彼の弱さが見えた気がした。
絡めたお互いの指に唇を寄せてなぞりあった。
これは私達の宝物。
私達をつないだ体の一部。
「俺が弱い子供だったことを千愛の中から消してしまいたいって思ってる」
「消さないで」
くすりと笑ってその頬をなでた。
「……思い出したのか」
私は彼を知っている―――そうだ。
私達は何度も出会っている。
コンクールで出会ったあの小さな男の子を彼の腕の中で思い出していた。
今の姿からでは想像できないくらい小さな男の子を。
私は閉じ込めれた。
暗い部屋のなかではなく、今度は幸せな腕の中に。
指切りしようと小指を差し出した。
「また魔法?」
「そう、魔法」
私達は笑い合って指切りをした。
泣きそうな顔をして微笑んだ彼の顔に、私の中でなにかを思い出した。
「千愛、俺は君を救いたいわけじゃない。そんな立派な男じゃない。ただ俺が救われたいだけだ」
彼の弱さが見えた気がした。
絡めたお互いの指に唇を寄せてなぞりあった。
これは私達の宝物。
私達をつないだ体の一部。
「俺が弱い子供だったことを千愛の中から消してしまいたいって思ってる」
「消さないで」
くすりと笑ってその頬をなでた。
「……思い出したのか」
私は彼を知っている―――そうだ。
私達は何度も出会っている。
コンクールで出会ったあの小さな男の子を彼の腕の中で思い出していた。
今の姿からでは想像できないくらい小さな男の子を。