両親と妹はできそこないの私を捨てました【菱水シリーズ①】
『そうです』

暗い部屋を思い出し、バンッと雑誌を閉じた。
少し厳しかっただけ?
いまだに私を苦しめているのに。
両親と妹は今も私をこうやって馬鹿にしているんだと思うと、目の前がぼやけた。
虹亜が有名になれば、また私の名前を出して苦しめることはわかっていた。
いつまで続くのだろう。
この苦しみは―――浮かれた気持ちが水底に沈んだみたいになり、どろりとした重たい水が私の心を深く沈めた。
助けて。
私を。
そう願わずにはいられなかった。

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