両親と妹はできそこないの私を捨てました【菱水シリーズ①】
私は自分が唯冬にふさわしくないのではと思っている。
せめて両親と仲が良ければ、まだよかったのかもしれない。
そのうしろめたさが私を気まずくさせていた。

「でも、お互いが好きなら別れる必要ないですよ。そんな大昔じゃあるまいしっ」

「そ、そう?」

「むしろ、相手がお金持ちなら経済的な心配がなくてラッキーくらいの大きな気持ちでどーんっといたほうがいいですよ」

強い、強すぎるって私の相手がどうしてお金持ちだとかわかったんだろう。
じっと桜田さんを見るとにやりと笑った。

「付き合っている彼氏、やっぱりお金持ちなんですね。気づいてないでしょうけど、バッグとか財布とか、ちょっとした小物が少しずつハイブランド品になってますよ」

ハッとして自分の靴やバッグを見た。
引っ越しの時に唯冬がいい機会だからと言って、古いものを処分して新しいものをプレゼントしてくれたものばかりだった。

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