両親と妹はできそこないの私を捨てました【菱水シリーズ①】
「会場にいたの!?」
最後の一言が余計だと思ったけど、桜田さんはコンサートにきていたようだった。
「もちろんです!イケメンのいるところ、私あり!最初から出演するならするって言ってくださいよー。びっくりしたじゃないですか」
「桜田さんはクラシック音楽に興味があったの?」
「イケメンに興味があります」
あ……あっそう。
本当にはっきり言わね。
桜田さんはスッと私にCDを渡した。
「これに三人のサインをお願いします!」
すがすがしいまでに桜田さんは本音をぼろぼろ言うと私にもサインをもらう。
ちゃっかりしているというかなんというか。
「他の人には内緒にしておいてね?」
「わかりました」
いいですよーと言いながら、桜田さんはスッと私に焼きそばパンを渡してくれた。
「これでも食べて頑張ってください」
「ありがとう。桜田さん」
昔懐かしい焼きそばパンはパン生地はしっとりふんわりで中の焼きそばもソースが絶妙でおいしかった。
ただなんとなく働いていた会社なのに今は去るのが惜しい気がしたのはみんなの優しさのせいだったかもしれない。
皮肉にも私の両親や妹より、他人である人達のほうが私の将来を応援してくれていたのだった。
コンクールを目指すと告げた私に両親から送られてきたメールにあったのはただ一言だけ。
『お前には無理だ。恥をかかせるな』
それだけだった―――
最後の一言が余計だと思ったけど、桜田さんはコンサートにきていたようだった。
「もちろんです!イケメンのいるところ、私あり!最初から出演するならするって言ってくださいよー。びっくりしたじゃないですか」
「桜田さんはクラシック音楽に興味があったの?」
「イケメンに興味があります」
あ……あっそう。
本当にはっきり言わね。
桜田さんはスッと私にCDを渡した。
「これに三人のサインをお願いします!」
すがすがしいまでに桜田さんは本音をぼろぼろ言うと私にもサインをもらう。
ちゃっかりしているというかなんというか。
「他の人には内緒にしておいてね?」
「わかりました」
いいですよーと言いながら、桜田さんはスッと私に焼きそばパンを渡してくれた。
「これでも食べて頑張ってください」
「ありがとう。桜田さん」
昔懐かしい焼きそばパンはパン生地はしっとりふんわりで中の焼きそばもソースが絶妙でおいしかった。
ただなんとなく働いていた会社なのに今は去るのが惜しい気がしたのはみんなの優しさのせいだったかもしれない。
皮肉にも私の両親や妹より、他人である人達のほうが私の将来を応援してくれていたのだった。
コンクールを目指すと告げた私に両親から送られてきたメールにあったのはただ一言だけ。
『お前には無理だ。恥をかかせるな』
それだけだった―――