両親と妹はできそこないの私を捨てました【菱水シリーズ①】
黙ってうなずき、弁護士がスッと二人の前に差し出したのは両親が送った千愛へのメールや祖父母からの証言。

「なんだ、これは……」

弁護士は淡々と告げた。

「こちらはすべて千愛さんが両親から精神的苦痛を与えられたという証拠です。今の会話も録音させていただきました」

「千愛に今後、危害を加えるなら、こちらもそれ相応の手段にでる」

「罠にはめたのか!」

「罠?罠じゃない。そっちが勝手にペラペラと喋っただけだろう?」

ご親切にこっちの手の内を教えるてやる必要もない。
青ざめた顔で自分達が千愛にやってきたことを目の前に突きつけられ、それを言葉もなく見つめている。
これはしつけだとでも言うかと思ったが―――まあ、言えないか。
自分達が散々攻撃したことが、こうして証拠として残されているとは思ってもみなかったんだろうな。
なにも言えない二人を見おろし、立ち上がった。

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