両親と妹はできそこないの私を捨てました【菱水シリーズ①】
ネイルサロンに通う彼女の爪にはマーメイドをイメージしたという貝殻の模様やピンクの鱗のような模様が可愛く描かれていた。
夏休みに友達とリゾートに行くからだと言っていたけど、休みの希望はなく、今日のためだったのだと今になって気づいた。
「いえ、私は結構です」
「そうですか……。残念です……」
「付き合い悪いわね」
「いつもよ、いつも。気にしないの」
同じ課の女子社員がそんなことを言うのが嫌でも耳に入ってくる。
『言われなくてもわかってる』と口には出さずに心の中でつぶやいた。
こんな時、耳がいいのも困りもの。
嫌な言葉もすぐに聴きわけてしまうのだから。
―――帰ろう。
少し仕事をしてから帰るつもりだったけれど、雨も降りそうだし、後は月曜日に後回し。
窓から見えた空は灰色の雲が厚くなり、今にも雨を降らせようとしている。
そういえば、天気予報は夕方から雨だと言っていたのを思い出した。
夏休みに友達とリゾートに行くからだと言っていたけど、休みの希望はなく、今日のためだったのだと今になって気づいた。
「いえ、私は結構です」
「そうですか……。残念です……」
「付き合い悪いわね」
「いつもよ、いつも。気にしないの」
同じ課の女子社員がそんなことを言うのが嫌でも耳に入ってくる。
『言われなくてもわかってる』と口には出さずに心の中でつぶやいた。
こんな時、耳がいいのも困りもの。
嫌な言葉もすぐに聴きわけてしまうのだから。
―――帰ろう。
少し仕事をしてから帰るつもりだったけれど、雨も降りそうだし、後は月曜日に後回し。
窓から見えた空は灰色の雲が厚くなり、今にも雨を降らせようとしている。
そういえば、天気予報は夕方から雨だと言っていたのを思い出した。