家出少女、拾われる


 「ほら」
 「え?」


 作太さんが私に手を差し出してくる。
 どういう事?
 そう思っていると、作太さん。


 「お前が心配なんだ。こけたりしたら困るからな」
 「はい」


 まさか、作太さんの手を取れるとは思っていなかった。
 手を握ると、流石は作太さん。手のぬくもりを感じる。
 なんだかほっとする。そんな感覚を覚えた。


 「行くぞ」
 「はい」


 作太さんは私に合わせてゆっくりと歩いてくれる。
 それがなんだか安心感を覚えて、一生この手を放したくない、そう思ってしまう。


 でも、ぼーとたんのうしてるだけじゃだめだ。

 私もゆっくり歩き続けないと、迷惑をかけてしまう。

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